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アリババの祭典「雲栖大会」、グループの最新テクノロジーを披露
2017/10/25 18:20
会場の「雲栖小鎮」。主催者によれば、今大会には約6万人が参加登録した
アリババグループの展示会場では、今年7月に発表した初のAIスピーカー「天猫精霊 X1(Tmall Genie)」のコーナーが、とくに賑わいをみせた。同製品は、独自のAIアシスタント「阿里精霊」を搭載しており、ユーザーは音声を通じてECモール「天猫(Tmall)」で買い物をしたり、テレビなどの家電と連携させて操作したりすることができる。展示では、実際に家電を操作したり、天気予報などの質問に答えたりするデモも行った。
注目を集めたAIスピーカー「天猫精霊」。中国では499元で販売している
「天猫新リテール体験館」のエリアでは、最新テクノロジーを採り入れた小売店のモデル例を紹介。体験コーナーでは、店舗を訪問した顧客が、デジタルサイネ―ジを活用して、自身の外見に似合う衣服を試着できるサービスが人気を博した。「新リテール」とは、昨年の「雲栖大会」で馬会長が提唱した概念で、リテール業のオンラインとオフラインとを融合させるとともに、IT技術を活用して新たなモデルを生み出すことを指す。
サイネ―ジに搭載されているカメラで自分の外見を撮影し、これをもとに似合う衣服を選択する
IoTコーナーでは、アリババグループの独自OSである「AliOS」を搭載したスマートテレビやコネクテッドカーを披露。今大会で、アリババは自動車メーカーの神龍汽車(東風プジョーシトロエン)との戦略提携を発表し、同OSを搭載したコネクテッドカーを2018年から販売する計画も明らかにした。なお、「AliOS」は、従来の「YunOS」をIoT活用向けに進化させた新ブランド名となる。
「AliOS」搭載のコネクテッドカーを初披露
また、モバイル決済サービス「支付宝(Alipay)」を手がけるグループ傘下の螞蟻金融服務(Ant Financial)の展示コーナーでは、顔認証を利用した電子決済の事例を紹介した。無人コンビニなどでの活用を想定したもので、端末に搭載されたカメラで顔写真を撮影し、事前に「支付宝」上で登録した顔データと照合して決済する仕組み。中国では、すでにケンタッキーフライドチキン(KFC)の杭州の店舗で導入されている。
モバイル決済が進む中国では、すでに顔認証決済も実用化。
ただし、中国の身分証カードが必要なため、外国人は利用できない
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