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オーシャンブリッジ 子会社化・社長交代による新体制が始動
2017/10/05 09:00
週刊BCN 2017年10月02日vol.1696掲載
海外のソフトウェアを国内向けにローカライズして販売するIT商社のオーシャンブリッジ(中田明社長)は、既存商材の横展開や新商材の獲得などによる新たなマーケットの開拓に動いている。今年に入り大きく変わった社内体制で、2020年に10億円の売り上げを目指す方針だ。
オーシャンブリッジは01年6月の設立以来、創業者である高山知朗氏の指揮のもと、IT商社として成長を続けてきた。17年1月、同氏の会長退任に伴い、会社の成長速度を高めるための新事業を検討していたノーチラス・テクノロジーズとM&Aを行い、オーシャンブリッジは同社の子会社となった。6月には、中田明氏が社長に就任し、新体制を構築した。
中田 明
社長
オーシャンブリッジは現在、ファイル軽量化ソリューション「NXPowerLite」、リモートコントロールツール「ISL Online」、マルチフォーマット対応ファイルビューア「Brava Enterprise」の三つを主力製品としている。1万5000社の顧客をもち、中田社長は「超大手企業から個人まで、幅広くご利用いただけることが今扱っている製品の強みだ」と強調。それぞれ、スロベニア、英国、カナダから仕入れた。「直感的に便利でいいなと思ったものを選んでいる。日本のお客様の要求に応えることができるという当社の海外製品を日本になじませる力や、これまでの実績、英語でのサポート力などが大きなバリューになっている」と中田社長は語る。
今後は、「海外製品を仕入れて日本の顧客の役に立つ」という基本方針に変わりないものの、既存の商材を新たな顧客層に提供することで、新市場の開拓を推進していく構え。一つの考えとして、「ISL Onlineは、これまでそれほど個人からのニーズは大きくないものの、介護事業者などを経由したBtoBtoCで、個人にリモートサポートを提供できる」と中田社長は話す。
こうした、「エンタープライズからコンシューマまで、大手ではやらないような客層もターゲティングできる強み」を生かした製品の拡販を加速させていく。
あわせて、新商材の開拓も行っていく考え。既存製品とシナジーがあるものを中心に検討し、ユーザーに対して、新たな製品を展開していく方針だ。
今後は、欧州に拠点を置き、タイムリーな情報収集が行える体制を構築する予定である。(前田幸慧)
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