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サポートサービスの統合進捗 拡大しながら緩やかに統一――Dell EMC
2017/10/05 09:00
週刊BCN 2017年10月02日vol.1696掲載
2016年9月に統合した米デルとEMC。この二社の統合の進捗について関心が高い。なかでもユーザー企業にとって一番気にかかるのがサポート体制だ。統合から1周年を迎える9月上旬に、Dell EMCは統合に伴うサポートサービスの統合の進捗状況、および今後の新たなサービスポートフォリオについて説明会を開催した。

高橋 歩
サービスビジネス営業統括本部
統括本部長
協業体制の構築では、Dell EMCのサポートポートフォリオを拡大する。従来提供しているハードウェアサポートのみの「Basic Support」、ハードウェアとソフトウェアの包括的サポートの「ProSupport」、プロアクティブサポートの「ProSupport Plus」に加え、11月から新たに「ProSupport One for Data Center」の提供を開始する。
新サポートサービスについて、高橋統括本部長は、「デルとEMCの両方のエンタープライズ製品を利用している顧客を対象にしたもの。デルのテクノロジサービスマネージャー(TSM)とEMCのサービスアカウントマネージャー(SAM)の両方がサービスを提供する」と説明した。これにより、ハードウェア単体ではなく、Dell EMCシステム全体の最適化が実現できるという。
インフラの統合では、8月からデルとEMCの保守サービスのブランドを「ProSupport」に統合した。また11月以降には、構築サービスを「ProDeploy」にリブランドする計画で、最終的なサービス統一に向けて着実に進めているとした。
日本市場で注目を集めているハイパーコンバージドインフラ(HCI)の「VxRail」「vSAN Ready Node」製品は、8月から各製品の技術力とサポート体制を拡充し、顧客満足度の向上を目指している。なかでもVxRail製品のサポート体制は、従来は日本でサポートを受け付けた後、すべて海外拠点で対応するオフショアだったが、レベル1/レベル2のサポートについては日本のエンジニアが対応するオンショアへ変更した。なお、高度なレベル3のサポートのみ海外で対応する。
このほか、高橋統括本部長はオフィス統合の取り組みについても紹介した。西日本支社の新オフィスでは、デルとEMC両社二層の社内LANを備えた世界初の統合モバイルオフィスを構築し、両社の統合ワークスタイルを実践。川崎オフィスも、すでに8月からこの新しいワークスタイルに移行済みで、新宿オフィスは9月から新ワークスタイルに移行しているという。(山下彰子)
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