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日本での事業展開に注力――ブランコ・テクノロジー・グループ
2017/08/31 09:00
週刊BCN 2017年08月28日vol.1691掲載
データ消去ソリューションなどを提供する米ブランコ・テクノロジー・グループが、日本での事業展開に力を入れている。同社のパトリック・クローソンCEOは、日本市場について「ビジネスがやりやすい素地ができている」と分析し、自動車関連の市場拡大に期待感を示した。
同社は、PCやサーバー、スマートフォンなどのモバイル端末、仮想環境などを対象に、世界中でデータ消去やモバイル機器診断のソリューションを展開している。データ消去の世界市場では現在、約8割のシェアをもっているという。
パトリック・クローソン
CEO
データ消去の世界的な傾向については、「スマートフォンやIoTの登場で、個人情報の量は増え、保存先は多様化している」とし、モバイル端末やクラウド環境、仮想環境でのデータ消去ニーズが増えていると紹介した。
さらに、個人情報を取り巻く環境が変化するなか、各国の政府機関も対応に乗り出しているとし、「ここ5年くらいで、世界中でデータ消去に関する規制が出ており、データ消去の重要性はより一層、高まっている」と述べた。
日本市場については、「PC関連を中心にデータ消去の受け入れが他国よりも早く、重要性がしっかり考えられている。データ消去に関していえば、世界でもトップ3に入る」と分析し、「最近では法整備も整いつつあり、われわれがビジネスを成長させるためには、非常にいいタイミングだ」と強調した。
具体的には、リースやレンタカーを中心とした自動車関連で、市場拡大の可能性を感じているとした。「スマートフォンと車のシステムを同期するケースが増えており、今後、自動車のシステムが個人情報を保存することが非常に多くなってくるだろう」と予想し、「リースやレンタルが終わった時点で、しっかりデータを消去する必要があることを訴求し、関連のサービスを広げていくことができると思っている」と持論を展開した。
日本市場での目標については、「具体的な金額は言えないが、日本では毎年50%の成長を続けており、これを維持したい」と語る。「日本市場は、われわれにとって最も大きな市場の一つ。ソリューションをどんどん流通させるために、マスターディストリビュータのフォースメディアとともにパートナープログラムを広げていきたい」と意気込んだ。(廣瀬秀平)
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