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デルとEMCジャパン 大容量・高速化の時代に向けて従来機2倍の容量を実現
2017/07/13 09:00
週刊BCN 2017年07月10日vol.1685掲載
デル(平手智行社長)とEMCジャパン(大塚俊彦社長)は、オールフラッシュ化を進めている。EMCジャパンの執行役員 倉橋秀則アイシロン事業本部長は、「研究調査プロジェクトのWikibonによると2020年にはフラッシュの容量単価はHDDに肉薄する。その時、すべてのデータがオールフラッシュのストレージに格納される時代が来る。その時代を見据え、Dell EMCは16年にすべてのシステムをオールフラッシュ化するポートフォリオを掲げた。すでに新規顧客に提案する新システムはほぼ標準でオールフラッシュ化している」と説明する。
オールフラッシュ化の流れを汲み、スケールアウトNASの新モデルとしてリリースしたのが今回発表した「Isilon」だ。16年に投入したオールフラッシュモデルの次世代機になる。
最新モデルは、現行モデルと比べて、最大6倍のIOPS、11倍のスループット、2倍の容量を実現。超高密度設計により、ラックユニットサイズを75%削減した。4ユニットのきょう体に72~924TBのストレージを搭載でき、容量はオールフラッシュの場合で最大3.3PBになる。独自OS「Isilon OneFS」を採用しており、既存のIsilonともスムーズに連携できる。
「Isilon」のコンピューティング部分
また、いまだ需要のあるHDDのニーズに応えるべく、「オールフラッシュ」に加えて、フラッシュとHDDの「ハイブリッド」、HDDで構成する「アーカイブ」を用意した。価格はストレージの種類によって個別に見積もる。
Dell EMC APJ
アンストラクチャード
ストレージ事業部の
チャールズ・セヴィアCTO
Isilonの最新モデルは、大容量のデータ収集や処理でトラブルが許されないEDAを利用する半導体製造会社やゲノム解析などを行うライフサイエンス企業、4K/8Kなどの高画質で大容量データを利用するメディア企業、自動運転などでビッグデータ解析が必要な自動車業界などをターゲットに提案していく。(山下彰子)
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