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セールスフォース、新しいAppExchangeパートナープログラムを開始

2017/06/21 16:07

 セールスフォース・ドットコム(セールスフォース、小出伸一会長兼社長)は6月20日、Salesforce AppExchangeパートナープログラムを刷新したと発表した。

 ビジネスアプリのマーケットプレイスであるSalesforce AppExchangeは、営業、サービス、マーケティングに関連するソリューションを3000タイトル以上、国内でも約250タイトル以上提供しており、そのインストール回数は400万回を超えている。Fortune 100のうち約90%の企業が、すでにAppExchangeのアプリをインストールしているという。

 今回、新たに提供するAppExchangeパートナープログラムは、Salesforce Einsteinの最新鋭のAI(人工知能)機能とSalesforce Trailheadの学習プラットフォームを組み合わせたもので、開発者やスタートアップ企業、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)のインテリジェントアプリの開発力をさらに高め、マーケティングや営業活動を促進する。

 具体的には、顧客の満足度や評価、Trailblazerでのスキル向上レベルなどにもとづくポイント制度「AppExchange Trailblazer Score」を開始する。これにより、さまざまなプログラムによるサポートやビジネス条件を利用することができる。また、すべての新しいAppExchangeパートナーについて、基本のPercent-Net-Revenue(PNR、実販売価格ベースの売り上げシェア)を25%から、特定条件のもとでは15%からに変更する。既存のパートナーには、現行契約の更新時に新しい条件を適用する。

 さらに、短期間での市場投入を実現するために、アイデアをアプリとして形にするまでのプロセスを効率化するオンボーディングツールを導入する。パートナーは、自動化されたガイドとチェックリストを使用して、AppExchangeですぐに協業作業を開始できる。また、新たなダッシュボードでは、パートナーの実績が見える化されたAppExchange Trailblazer Scoreや、登録手続きをオンボーディングチェックリストにより進捗状況をリアルタイムに把握できる。

 テクノロジーツールとしては、オープンな開発環境でSalesforceアプリを管理・開発するためのまったく新しい方法を実現する「Salesforce DX」を提供する。これによって、生産性、コラボレーション、管理機能を大幅に向上。スクラッチ環境、強化された統合開発環境、GitHubとのシームレスな連携などにより、開発者は革新的なアプリをより早く市場に届けることができる。また、「Heroku」を無料で提供し、開発者、ISV、スタートアップ企業が、好きな言語でアプリの開発ができるように促進する。

 なお、セールスフォースの投資部門であるSalesforce Venturesでは、世界中のスタートアップ企業を対象に、新たにSalesforce Platform Fundを立ち上げ、1億ドル規模の投資を実施する。昨年スタートしたSalesforce Lightning Fundの成功を受け、今回のFundでは、インテリジェントで革新的なアプリやコンポーネントをSalesforceのプラットフォームで開発している起業家や企業に投資を行い、Salesforceをさらに多くの顧客に提供できるよう取り組んでいく予定。また、Salesforce Venturesは、ほかのベンチャーキャピタル企業と連携して共同出資の機会を探り、セールスフォース・ドットコムのエコシステムのさらなる拡大も目指す。
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外部リンク

セールスフォース・ドットコム=http://www.salesforce.com/jp/