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米デルテクノロジーズ、「Dell EMC World 2017」開幕、デジタル変革を“現実”にする

2017/05/09 19:02

 【米ラスベガス発】米デルテクノロジーズ(マイケル・デル会長兼CEO)は、現地時間の5月8日から、米ネバダ州ラスベガスで、プライベートイベント「Dell EMC World 2017」を開いている。11日までの4日間で、1万3500人以上が参加する見込みだ。16年9月にデルがEMCの買収を完了した直後の同10月、デル創業の地である米テキサス州オースティンで例年開催してきた「Dell World」を「Dell EMC World」に名称変更して開催してから約7か月。今回は、従来の「EMC World」を衣替えしたかたちで、「デルとEMCの統合から8か月が経過した現時点ですでに多くの統合の成果が出ている」(デル会長兼CEO)ことを強くアピールする場となった。


マイケル・デル会長兼CEO

 初日の基調講演に登壇したデル会長兼CEOは、「デジタル変革を現実のものにするために、われわれはデルテクノロジーズをつくり、(傘下のファミリー企業として)デル、Dell EMC、Pivotal、RSA、SecureWorks、バーチャストリーム、ヴイエムウェアを一つの戦略的に連携したビジネスにした。このユニークな構造によって、われわれはスタートアップのようなイノベーションを起こすことができるし、一方で時には世界最大の規模の力も活用できる。年間45億ドルをR&D、イノベーションに投資している」と同社の市場における優位性を強調。さらに、「直販、そして何より強力なチャネルパートナーを通じて、どのベンダーよりも強力な市場開拓の力をもっている」と、パートナービジネスの重要性と注力度合いの高さについても言及した。また、「プライベート企業であるからこそ、長期的視点で戦略を立案して投資ができ、最高のイノベーション、最高の品質、最高の価値を市場に提供できる」と、もはやデル会長兼CEOの発言としてはおなじみではあるが、非上場企業としてビジネスを展開することのメリットも説いた。
 

デヴィッド・ゴールデン・Dell EMCプレジデント

 Dell EMC World 2017のテーマは、「Realize」で、デル会長兼CEOのコメントにもうかがえるように、デジタル変革を現実のものにすべく、デルテクノロジーズとその傘下企業が進める広範な取り組みを紹介するというコンセプトだ。エンタープライズビジネスを担うDell EMCのデヴィッド・ゴールデン・プレジデントは、同じく初日の基調講演に登壇し、「デジタル変革は、根本的にはアプリケーションが担うもの。Pivotalなどはそれを支えるソリューションを提供するが、新世代のデジタルアプリケーションに投資するためにも、(インフラレイヤでの)IT変革が必要だし、ワークフォース変革、そしてそれらすべてを包括するセキュリティ変革も重要なテーマになる」と指摘。今夏リリース予定のインテルの次世代Xeonを搭載した第14世代のPowerEdgeサーバーや、エンタープライズ向けストレージ「VMAX」の最上位オールフラッシュ新製品、さらには最新ハイパーコンバージドインフラ製品のSMBでの導入を促進する「クラウド的」な新たな料金体系など、そうした市場ニーズに応えるDell EMCの製品・サービス群を紹介した。なお、イベント期間中、20のプレスリリースが予定されている。

 Dell EMC World 2017については、週刊BCN、週刊BCN+上で随時詳報する。
(本多和幸)
 
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