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トランザス 開発着手から3年 工場、物流倉庫の業務を効率化Androidベースのウェアラブル
2017/04/05 09:00
週刊BCN 2017年03月27日vol.1671掲載
松川淳
取締役 国内事業本部長
兼 営業部長
現在、導入しているスマホやタブレットと同様に活用できるようにと、OSはAndroid 4.4を採用。画面解像度は640×480(VGA)だ。工場などでの使用を考えると耐久性、バッテリのもち、装着のしやすさが重要になる。「24時間365日稼働するSTBを開発して培った耐久性のノウハウを生かし、安定性を重視した。また、開発段階の1年前は今の1.5倍の厚さがあったが、23.8mmの薄さに、本体も84×62.2mmまでコンパクトにした」と、松川取締役は開発のいきさつを明かす。バッテリはコンパクトなきょう体に1100mA/hのリチウムイオン電池を内蔵した。
OSにAndroidを採用したことで、アプリケーション開発のしやすさという利点がある。「すでに現場でスマートフォンやタブレットを導入しているなら、アプリをもっている。このアプリをCygnusに合わせて解像度を変更するこで、短時間でCygnusを導入できる」という。また、現場でアプリの入れ替え、追加がしやすい点にも特徴がある。「同じ工場内でもセクションによって作業は異なり、必要なアプリは異なる。Androidベースなので、アプリの追加がしやすく、またあらかじめ複数のアプリを入れておけば、日によって、そのセクションにかかわる人員数が変化しても即座に対応できる」と松川取締役。さらに「広い工場や倉庫内で、スタッフの呼び出し用途など、単機能での導入であってもアプリを追加することで、どんどん発展していく」と話し、専用機にはない拡張性を強調する。このほか、Wi-Fi、Bluetoothの無線規格に対応し、既存のハンディーターミナル、ハンディプリンタ、スキャナなど連携できる。
Cygnus(シグナス)
今月1月に開催された「第3回ウェアラブルEXPO」に出品し、多くの注目を集めた。すでに、工場で導入する実証実験の案件が10件ほど入っているという。「今年はマーケティングのフェーズ。2~3月で50社を目標に企業を訪問してヒアリングを実施。市場規模を把握し、夏頃には計画を、そして年内には数値予測を出す。実証実験は年内に20件ほど実施したい。本格的な販売は年末から年明けの予定」と、松川取締役は語っている。(山下彰子)
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