ニュース
Corvil 日本市場での拡販を本格化 トレーディングシステムの監視・分析
2017/02/08 09:00
週刊BCN 2017年02月06日vol.1664掲載
電子トレーディングは、ITインフラのパフォーマンスに業務そのものが大きく影響を受けるという特性がある。そのため、激しく変動するデータ処理量に対応したトレーディングシステム全体のパフォーマンスの最適化、さらにはインシデントの迅速なトラブルシューティングが重要な課題となっている。
大久保淳仁
日本支社長
また、国際的な規制要件も厳格化しており、トレーディングのリアルタイム監視、マイクロ秒単位で時刻に同期した高精度なデータの保存などが求められるようになっている。Corvilは、1台のアプライアンスで、マイクロ秒単位の高精度タイムスタンプの発行や取引データのデコード、任意の取引の抽出といった多様な機能を実現する。こうした規制の厳格化の背景には、アルゴリズムにより高速・高頻度の取引を行うHFT(High Frequency Trade)が浸透してきたことで、相場操縦的行為などを防止すべく、その管理・監視の必要性が高まっているという事情がある。Corvilは、こうした“マシン”によるアルゴリズム取引にも対応できるソリューションを提供しており、「Machine-Time Analytics Platformというコンセプトを市場に訴求していきたい」(大久保支社長)としている。
同社は現在、本社のあるアイルランド・ダブリンのほか、東京など世界8か国に拠点を置く。29か国120社の導入実績があり、グローバル大手20社の証券会社すべてがCorvilのソリューションを採用しているという。日本国内でも、東京証券取引所が採用している。大久保支社長は、「トレーディングのスピードは今後もどんどん速くなっていく。マーケットの安定性を守るという観点でも、当社のソリューションのニーズはますます大きくなるはず」と市場のポテンシャルに期待を寄せる。現在は、インテリジェント・ウェイブが国内の代理店を務め、リード創出はCorvilが自ら行っているが、徐々に販路を拡大していきたい考えだ。(本多和幸)
- 1