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ネオジャパン GPS活用でチャット画面から社員の現在地をすばやく確認「ChatLuck」がバージョンアップ
2016/12/14 19:15
週刊BCN 2016年12月05日vol.1656掲載
2015年にリリースしたChatLuckは、ビジネス向けに特化した管理機能やセキュリティ機能が評価され、製造業やサービス業、地方自治体などで採用されている。11月1日には、これまでのオンプレミス版に加えて、クラウド版の提供を開始している。
今回は初のメジャーバージョンであり、主にスマートフォン向けの機能を強化した。オジャパン マーケティング統括部の稲見璃々子氏は、「介護の現場や運送業など、現場に出る仕事ではスマートフォンが欠かせない。そのため、ビジネスチャットをスマートフォンで使用したいというニーズがある」と語る。主な強化ポイントは、次の三つとなる。
一つは、「位置情報のリクエスト/共有」。チャットのメンバーの現在地を収集・確認する機能である。メンバーの位置情報を常時入手するのではなく、リクエストベースでやりとりする。例えば、今どこにいるか知りたいときに位置情報をリクエストする。リクエストをもらった担当者が、応答すると、位置がわかるといった流れだ。ある現場で問題が発生し、すぐに向かうことが可能な担当者を探すときなどに活用できる。そのため、保守・サポート業務や、訪問医療、災害時対応などでの利用が考えられる。また、自分自身の現在地や任意の場所をメンバーに共有する機能も追加。現場からの報告に位置情報を加えることや、訪問先・移動先の指示、集合場所の連絡などに活用できる。
二つめは、「動画の投稿」。スマートフォンから動画を撮影して投稿できるようにした。投稿した動画は、スマートフォンやウェブブラウザからすぐに再生できる。また、データ通信量を抑えるために、スマートフォンで撮影した写真を投稿する際に、画質を調整して軽量化して送信する機能を追加した。
三つめは、「通知のカスタマイズ」。スマートフォンへのプッシュ通知を行う曜日や時間帯を設定できるようにした。定時後や休日、祭日といった業務時間外への通知を受けないという設定にすることで、ワークライフバランスの最適化に貢献する。
そのほか、管理者によるシステムメンテナンスといった一斉通知の送信が可能になったほか、ルームの招待・公開範囲設定の拡充、画像保存の簡略化、スマートフォン版ログイン時の接続先URL切り替えなどの改善を行っている。
ビジネスチャットツール市場について、稲見氏は「コミュニケーションの手段が、メールからチャットに変わりつつある。個人向けの無料ツールを活用するケースもあると思うが、セキュリティなどを考慮するとビジネス向けのものが必要とされていく。ただ、ビジネスチャットは、たくさんのツールが出ていて、まだスタンダード製品がない」とし、スマートフォン対応の強化により、スタンダード製品となることを目指している。(畔上文昭)
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