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ニフティクラウド グローバル展開を加速 中国・大連華信にOEM提供
2016/11/30 19:15
週刊BCN 2016年11月21日vol.1654掲載
ニフティでは、「ニフティクラウド」のOEM提供によるビジネス拡大を進めており、富士通マーケティングやネットワールドなど、日本国内で8社と提携している。
海外では、クララオンラインと共同で、中国市場に「ニフティクラウド」のエンジンを採用したIaaS「鴻図雲」を提供しているが、並行して、現地市場に精通する地場ベンダーとの協業を模索していた。そこで今回、DHCと提携。同社は、大連にTier4レベルの高品質なDCを保有しており、中国国内でのSI実績も豊富。また、オフショア開発で長年、日本企業と取引しており、良好な関係を構築しやすい。
実際の契約は、ニフティとクララオンライン、DHCの3社間で締結した。ニフティがクラウドをOEM提供し、DHCは自社DCから「華信商用雲 Powered by NIFTY Cloud」を販売。クララオンラインは、日中間での豊富なコンサルティング実績を生かし、両社の円滑なビジネス推進を支援する。すでにDHCは提案活動を開始しており、サービス内容は随時改良していく方針だ。ニフティとしては、今回のOEM提供を通じて、中国企業の開拓に拍車をかける狙いがある。
渡邊太郎
クラウド事業部
クラウドインテグレーション
部課長
一方、クララオンラインと共同で提供している鴻図雲に関しては、今後も引き続き注力する方針だ。両社は11月4日、上海市でセミナーを開催し、日系IT企業を中心に約40人を集客した。鴻図雲を活用したビジネスを展開する企業を拡充し、エコシステム構築を加速させる考えだ。
日系企業向けの提案では、鴻図雲と華信商用雲は競合にもなり得るが、渡邊課長は、「鴻図雲のバックアップサイトに華信商用雲を利用してもらうなど、同じ技術をベースに構築されたクラウドの優位点を生かし、シナジーを創出したい」と意欲を示している。
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