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米オラクル「Oracle Open World 2016」、新パートナープログラムを発表、MSPにOracle Cloudの活用を促しシェア拡大へ
2016/09/23 22:02
パートナーデイと位置づけられたパートナー向けのゼネラルセッションが開かれ、これがOracle Cloud MSP Programのお披露目の場となった。セッションの進行役を務めたパートナー戦略担当のペニー・フィルポット・グループバイスプレジデントはまず、今年2月にグローバルでほぼ一斉にローンチした新しいクラウドパートナープログラム「OPN Cloud Program」について触れ、「OPN Cloud Programによってクラウドビジネスは改善されてきている。そしてパートナーの数は新たに2000を増え、新たに中小市場を開拓し成功をつかんでいる。結果として、この12か月でクラウドによる収益は40%以上、取引数は65%も増えている」とすでに成果につながっていることを強調した。そのうえで、さらにクラウドビジネスを拡大させるための施策として、Oracle Cloud MSP Programの立ち上げを宣言した。

ペニー・フィルポット・グループバイスプレジデント
Oracle Cloud MSP Programを立ち上げた背景については、プラットフォーム製品担当のサンジェイ・シンハ・バイスプレジデント(VP)が解説した。「多くのお客様が、最近はデータセンター(DC)を持たずに、パブリッククラウドでOPEXを減らし、俊敏性と拡張性を追求しようとしている。しかし、顧客がオンプレミスからパブリッククラウドに移行しようとする場合、オラクルのワークロードだけでなく、オラクル以外のワークロードも移行させないといけない。オラクルのIaaSは、Solarisはもちろん、Linuxもサポートしていて、オープンソースのツールを使って幅広く対応できるようにしているが、顧客は必ずしもITに関する深い知識をもっているわけではなく、皆さんのような知見とノウハウ、技術力のあるパートナーの協力が、顧客のパブリッククラウドへの移行には必要だ。オラクルのIaaS、PaaSと、皆さんの関連サービスがバンドルされれば、顧客はITを使ってより簡単に業務を変革できるようになる」。

サンジェイ・シンハ・バイスプレジデント(右)はOracle Cloud MSP Programがパートナーにもたらすメリットなどを説明
シンハVPはさらに、Oracle Cloud MSP Programがパートナーにもたらすメリットについても言及。「オラクルとオラクル以外のワークロードのすべてに対応できれば、オラクルのワークロードのみをクラウドに移行するのに比べて、単純に5倍の収益が確保できることになる。実際には、どういうIT資産をパブリッククラウドに持って行くべきか、どんなアプリをネイティブに開発すべきかなどのアドバイザリーサービスも、皆さんにとっては大きなビジネスチャンスがあるはず。オラクルのIaaS、PaaSを活用してもらい、皆さんの独自技術を生かした俊敏性の高いMSPのプラットフォームを提供できるようになる」とした。
また、Oracle Cloud MSP Programのスタートと同時に、14社がOracle Cloud MSPパートナーとして活動を開始することも明らかにした。日系ベンダーとしては、富士通と日立コンサルティングが名を連ねている。(本多和幸)
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