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コンカー、Sansanとヴァル研との連携で企業向け経費精算サービス提供へ
2016/09/07 22:02
今回の連携サービスは、コンカーの経費精算クラウド「Concur Expense」と、Sansanの名刺管理クラウド「Sansan」、ヴァル研究所のカレンダー連携ツール「RODEM」、路線検索サービス「駅すぱあと」をクラウド連携によって提供する。今年10月から提供を始める。Concur ExpenseとSansanを同時に利用している企業は、RODEMの利用料金のみで利用でき、今後3年間で600社への販売を目指す。
会見の冒頭でコンカーの三村社長が、今回の連携サービスについて説明した。まずビジネスマンが生涯、経費精算に費やす時間を日数に換算すると平均52日、人件費でみると144万円(いずれもコンカー調べ)に達すると指摘したうえで、「精算は各ビジネスマンが手作業で集計していることが、生産性を落とす要因になっている。これを改善するために、当社はこれまでもAPIを公開。コンカーと外部の連携サービスがあたかも一体であるような『オープンプラットフォーム』構想を進めてきた。これまでに13個のサービスを提供、今回14個目のサービスを展開することでビジネスマンの負担を軽減し、日本国内でいわれている働き方改革を加速させる」と語った。
登壇したコンカーの三村社長
コンカーがこれまで進めてきた13個の連携サービス
今回の連携サービスは、ヴァル研究所のRODEMがクラウド型カレンダー「Office365」や「Google Calender」、またサイボウズのSFAから登録された予定を抽出。これをSansanや駅すぱあとと連携して、移動経路や出発時間を自動で算出する。ユーザーはカレンダーに予定を登録するだけで、経費精算クラウドConcur Expenseとの連携によって交通費精算までのフローを簡略化できる。
今回の連携サービスのそれぞれの役割と流れ
従来と比べて大きく簡略化できる
今回の連携サービスに組み込まれているヴァル研究所の「RODEM」は8月31日にリリースされたサービス。リリース時にはSBIビジネス・ソリューションズの「経費Bank」との連携を発表しており、今回の交通費精算システムはそれに次ぐ2つめとなる。同社の太田代表取締役は「20数年前の駅すぱあと発売時以来の会見」と今回の取り組みにかける意気込みを語りつつ、「共創、つまり共に創るという価値観が当社の行動指針。1社単独では困難な課題や取り組みも共創することで解決できると確信している。これからも日本企業の管理の効率化、ひいては交通費精算の完全自動化を目指し、新しい働き方を共に創っていきたい」と抱負を語った。
ヴァル研究所の太田代表取締役
RODEMの機能
続いて登壇した Sansanの富岡圭取締役 は、「コンカーの三村社長も『オープン』という話題に触れたが、当社も2015年10月にオープンAPIを公開した。目の前の情報である名刺をデータ化し、今回のような様々なサービスとつなげるという『あまり大げさなことではないイノベーション』を通して、働き方革新に少しでも貢献していきたい」との考えを示した。
Sansanの富岡取締役
Sansanが連携しているサービス
会見の最後には、米コンカーのグループ会社である独SAPでエグゼブティブボードを務めるSteve singh(スティーブ・シン)米コンカーCEOが登壇。「コンカーは我々のクラウドビジネスの中でも非常に大きな割合を占めている。オープンプラットフォームという思想を掲げ、グローバルで革新性を持っている方々に対して、付加価値が提供できているからだ。日本においてもビジネスは好調に推移しており、 今後もコンカー、SAPともに、グローバルでも日本でも皆様への支援を続けていきたい」と今後の日本市場へのコミットメントを語った。
(左から)ヴァル研究所の太田代表取締役、コンカーの三村社長、米コンカーのSteveCEO、Sansanの富岡取締役
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外部リンク
コンカー=http://www.concur.com/ja-jp/
Concur Expense=https://www.concur.co.jp/expense-management