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リンクのベアメタル事業 800社獲得へ上方修正 ビッグデータ分析など高負荷ニーズが後押し
2016/08/18 22:02
内木場健太郎
事業部長
ゲームやコンテンツはサービスのサイクルが早く、かつリンクのもともとの顧客層でもあったため、ベアメタルのサービス開始直後から、従来のホスティング/ハウジングからの乗り換えがあった。一方で一般業務系の顧客はシステムのライフサイクルが5年以上と長く、「乗り換えの動きが健在化するまで時間がかかった」(リンクの内木場健太郎・ベアメタルクラウド事業部事業部長)とみている。
「マーケティングにビッグデータ分析を活用したい」という顧客の要望に応えるかたちで、SIerやソフト開発会社(ISV)においても、使い勝手がよく、ハードウェアの性能をフルに引き出せるベアメタル需要が増大。リンクからみて「販売パートナー」となり得るSIerやISVからの引き合いも増えている。
ベアメタル・クラウドサービスは、クラウドの使い勝手のよさを保ちつつ、ハウジング/ホスティングのように物理的な専用環境を入手できる「一挙両得」が売り。サーバー負荷がそこまで多くなければ、仮想サーバーを基本としたパブリッククラウドサービスで事足りるが、ビッグデータ分析をはじめとする高負荷のアプリーションが増える状況では、ベアメタルが有利となる。
もうひとつ、情報漏洩を警戒して物理サーバーを好むユーザー層や、一部のデータベースやCADソフトの使用許諾上、仮想サーバー上で使えないケースもまだ若干数残っている。業種的には冒頭に触れたゲームやコンテンツ系に加えて、ネット広告業界で使われている広告配信システム/アドテクノロジー分野も、負荷が高いデータ解析を行うことからベアメタルへのニーズが大きいという。リンクのライバルとなるデータセンター(DC)会社のデータドックが、新潟県長岡に高規格DCを2017年10月をめどに竣工させるのも、こうした高負荷サーバーのニーズを捕らえてのことだ。
リンクでは、ベアメタル・クラウドサービスの開始から5年で500社のユーザー獲得すると期初に計画していたが、受注が好調に推移していることから同800社へと上方修正している。(安藤章司)
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