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週刊BCN、北海道・札幌で「BCN全国キャラバン2016 in 札幌」を開催
2016/08/05 22:02
基調講演は、クラウドサービス推進機構の松島桂樹・代表理事が登壇。「クラウドの売り方~SIer、販売代理店が商機を逃さないために」と題して講演した。
クラウドサービス推進機構の松島桂樹・代表理事
松島理事は冒頭、「インダストリ4.0が注目されるなかで、政府も中堅・中小企業向けの政策として、取り上げるようになってきた。私の記憶では、これほ ど本腰を入れることはなかったのではないか。中堅・中小企業を支援しないと、さすがにやばいと、ようやく政府は気がついたようだ」と語った。そのうえで、 中堅・中小企業向けにはクラウドサービスが有効活用できるとして、さまざまな事例や動向を紹介。「日常生活でも、無意識のうちにさまざまなクラウドサービ スを活用する時代になった」ことから、業務でも手軽に使える環境が整ってきているとした。講演の最後に松島理事は、「クラウドは口で説明するのではなく、 使ってわかってもらったほうがいい。一緒に中堅・中小企業のマーケットを広げていきましょう」と語り、講演を締めくくった。
セッション1では、「総デジタル時代を生き抜くヒントとは ~成長し続けるITビジネスを考える~」と題し、SAPジャパン パートナー統括本部 パートナー開発本部長の亀田俊氏が登壇。SAPは今、「デジタル・トランスフォーメーション」を戦略の中心に据え、従来のオンプレミス型ERP中心の製品 ポートフォリオを刷新、クラウドベンダーへと大きく舵を切っている。「SAPは今、とても多くの商品をもっている。北海道でもさまざまなビジネスに適用で きると確信している。皆さんと一緒に新しいIT市場を切り開きたい」と参加者にアピールした。
セッション2では、「国産NASヘッドを利用したデータ共有とデータ保護アプライアンス製品のご紹介」と題し、アーク・システムマネジメント代表取締役 の日吉孝浩氏が登壇。同社のNASは、ハイエンドと低価格版の中間のポジションにあり、「ミッドレンジのNASは世界的にもない」と日吉氏。バックアップ 機能を備えているため、導入後すぐに運用できることをアピールした。日吉氏は最後に「当社はハードウェア寄りのベンダー。ユーザーのビジネスはあまり詳し くない。SIerの皆さんと一緒にビジネスを展開したい」と、協業を訴えた。
セッション3では、「次世代ファイアウォール/UTM『Clavister(クラビスター)』のご紹介 ~アプライアンス、仮想、IoT、組込型UTM ビジネスを見据えて~」と題し、キヤノンITソリューションズ セキュリティソリューション事業部の柳澤直樹氏が登壇。身代金を要求するという新型ウイルスとして話題のランサムウェアについて、どのようなことをするの かについて動画などで解説。こういった情報セキュリティ対策に有効なUTM製品「Clavister」を紹介した。柳澤氏は「UTMでの実績は多く、さま ざまなノウハウがある」とし、参加者と一緒に新しいビジネスを展開したいとアピールした。
セッション4では、「チェック・ポイント「中小企業向け最新ITセキュリティ」と題し、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ SMB営業部営業部長の真田賢太氏が登壇。ランサムウェアや未知のマルウェアなどの対策として、UTMによる「多層防御の必要性」について紹介。大企業を 中心に実績を残してきている同社だが、「最近は中小企業にもセキュリティの被害が及んでいる」として、中小企業向けのマーケットにも注力していると語っ た。パートナーについては「セキュリティの知識がなくても、当社がサポートする体制が整っている」と、協業を呼びかけた。
最後に主催者講演として、週刊BCNの編集長、畔上文昭が「勝ち抜くSIerの条件~キーワードで考えるSIの未来」と題し、クラウドやビッグデータ、IoT、AI(人工知能)といったキーワードの相関関係などを紹介しながら、SIerが進むべき道について解説した。
休憩時間とセッション終了後に名刺交換会を実施。講演者と参加者、参加者同士で情報交換を行った。なお、週刊BCNは今後も「BCN全国キャラバン2016」シリーズを全国主要都市で開催することを予定している。
札幌市を中心に北海道内のSIerやリセラーが多数参加。最後まで熱心に聴いていた
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