3月にオールフラッシュストレージ「Nimble Storage AF」シリーズを発売したニンブル ストレージ ジャパン(西岡正・リージョナルディレクター)が、中堅企業向けの提案を加速している。米Nimble Storageのワールドワイドセールス担当バイスプレジデントのデニス・マーフィー氏は、「オールフラッシュへの移行は、われわれの対応よりも市場ニーズのシフトが先行していた。新製品を投入したことで、顧客はもちろんパートナーからも非常によい反応が得られている」と話し、オールフラッシュ製品の需要が急速に高まっている現状を説明する。
米Nimble Storage
デニス・マーフィー
バイスプレジデント 同社は、フラッシュメモリとHDDの両方を搭載したハイブリッド型のストレージで、記憶領域の配分を最適化し、オールフラッシュ並みの性能を実現する「アダプティブフラッシュ」技術を訴求していた。しかし、顧客からの提案依頼書にオールフラッシュの使用が要件として盛り込まれることが増えており、ハイブリッド型では検討の候補にもなれないケースがあることから、オールフラッシュ製品の登場は販売パートナー各社から歓迎されているという。ただ、マーフィー氏は、「オールフラッシュで検討を開始したが、実際にはアダプティブフラッシュで十分とわかり、結果的には従来製品を納入した事例もある」と付け加えた。
また、予測型分析技術を用いて、ストレージの健全性をクラウド経由で監視する機能「InfoSight」がパートナーからも好評。ストレージから5分おきに送信される各種情報をクラウドで分析し、性能や容量の不足、障害などがいつ発生するかを予測してレポートやアラートを出力するので、ITインフラのトラブルがユーザーのビジネスに影響を与えるのを防げるほか、パートナーにとっては顧客との関係強化にも役立つという。現在主力となっている中堅企業向けの販売をさらに強化しつつ、今後はより大規模な企業への提案も視野に入れる。(日高 彰)