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NEC、人工知能連携研究室を産総研の人工知能研究センター内に設置、産総研のシミュレーション技術をAIに活用
2016/04/05 19:11
「産総研ーNEC人工知能連携研究室」では、まずは産総研が強みとするコンピュータ上でのシミュレーション技術を活用することで、「AIが効率的に学習できる」(NECの中央研究所を担当する西原基夫執行役員)仕組みの確立を進める。社会インフラをAIで制御するにあたって、例えば大規模災害や、まれに起こる異常事態は、過去のデータを集めることが難しく、AIの学習効果を高めにくい課題があった。
産総研の辻井潤一・人工知能研究センター長、産総研の関口智嗣・領域長
また、実世界のシステムを模してシミュレーションすることで、未知の事象に対しても対処可能な自動推論技術や、複数のAIが協調して挙動するような「全体として正しく機能する」(産総研ーNEC人工知能連携研究室の鷲尾隆室長=大阪大学教授)ような研究テーマにも取り組む。
産総研では、年間1億円以上、かつ3年以上継続して研究資金を負担したり、産総研職員の人件費の一部を充当してもらえる民間のパートナー企業に対して、パートナー企業の名前を冠した組織名称にする制度を始めている。今回の「産総研ーNEC人工知能連携研究室は、この制度に沿って設置した」(産総研の関口智嗣・情報・人間工学領域長)と話している。
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