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ファーウェイ 「HCC 2015」を開催 クラウドエコシステム構築を最重要視
2015/10/15 19:04
週刊BCN 2015年10月12日vol.1599掲載
また、徐・輪番CEOは、クラウドエコシステム構築に向けた中核商材として、「FusionSphere」「FusionInsight」「FusionStage」の三つを挙げた。FusionSphereは、OpenStackをベースとしたオープン型のクラウドOSで、分散しているデータセンター(DC)内のリソース・プールを統合管理するもの。同日発表した最新の「6.0」バージョンでは、可用性の強化やSDN対応などを図った。FusionInsightは、ビッグデータ統合分析基盤で、すでに中国の3大通信キャリア、10大金融機関の半数が採用している。FusionStageは、新開発したアプリケーション開発プラットフォームだ。ファーウェイは、パートナーと連携して、こうしたクラウド関連の商材を特定業界向けのソリューションに発展させる「インダストリークラウド」を重要視。先行して、すでに金融やメディア業向けのクラウドソリューションで実績を積み上げている。今後は、クラウドエコシステム構築に向けて、1万人の認定技術者を育成する方針だ。
一方、ファーウェイは、今年7月末に中国市場で自社のパブリッククラウドをリリースし、すでに国内10拠点にDCを設置している。これについて徐・輪番CEOは、「われわれのパブリッククラウドは、選択肢の一つに過ぎない」と説明し、他のクラウドベンダーとの間に競争意識がないことを強調した。実際、ファーウェイは、ドイツテレコムと協業して、同社のパブリッククラウド向けにITインフラを提供するなど、クラウドベンダーとの協業を強化している。日本を含めた海外では、自社のパブリッククラウドを提供せず、ITインフラの提供を通じて、各地の通信キャリアのクラウド事業を支援する方向性にある。
また、イベントでは、閻力大・法人向けICTソリューション事業グループプレジデントなど、複数のファーウェイ幹部が講演したなかで、「われわれにできることは限られている」「われわれはアプリケーションはつくらない、顧客のデータにはタッチしない」といった発言が頻出。クラウド・エコシステム構築にあたって、パートナーの力が不可欠であることを印象づけた。
ファーウェイの2014年度(14年12月期)法人向けICTソリューション事業の売上高は、194億元(約3650億円)。2019年度までに、これを100億米ドル(約1兆2120億円)に拡大させることを目標に掲げている。
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