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週刊BCNとオージス総研、システム開発を革新するコード解析ツール活用セミナーを開催
2015/10/02 19:04
基調講演は、「SI業界は、この先5年がおもしろい! ~システム開発を取り巻く環境の変化からSIerの近未来を語る~」と題し、『週刊BCN』編集長の畔上文昭が登壇。東京五輪後に不況がくるといわれるなか、SIerにどのようなチャンスがあるのかなどを紹介。また、ここ数か月は「人工知能(AI)」が注目キーワードになっているとして、企業向けシステムで活用する「Enterprise AI」の先進事例などを紹介した。
セッション1では、オージス総研 サービス事業本部 グローバルプロダクト部 リーダーの吉井雅人氏が、「大規模ソフトウェア開発を支援する最新世代の静的解析ツールの使いどころ」をテーマに、同社が提供する静的解析ツール「Coverity」とオープンソースライセンス管理「Palamida」を紹介した。Coverityのミッションは、開発の早い段階でバグをつぶすことにある。これによって、コーディング後の工程をスムーズに進めることが可能になる。「例えば、テスト工程は仕様にあっているかどうかに集中すべき。ところが、バグがあると、テスト工程のはずがデバッグ工程になってしまう。本来なら、仕様にあっているかどうかを確認するのがテスト工程」とし、Coverityが必要とされる背景を語った。Palamidaは、オープンソースソフトウェア(OSS)で起こりがちなライセンス違反を検出するほか、数行のコピーでもOSSかどうかを判断できるため、人の目では見逃しがちなぜい弱性などの問題も把握できるという。
セッション2では、Coverityのユーザーである理想科学工業 開発本部 P&Dセンター SA開発部から、午前の部では次長の金田博高氏、午後の部では野沢亜希子氏が登壇。Coverityの導入経緯や魅力を紹介したほか、開発現場で使ってもらうようになるまでの奮闘体験などについて語った。理想科学工業は、過去にも静的解析ツールを導入したことがあったが、「これまでの解析ツールは、指摘が多くて、何が問題なのかが把握しにくかった。また、何度も同じ指摘が出てくることも多かった」という。結局使われなくなってしまった解析ツールだが、Coverityは、そうした課題をすべてクリアしていると評価している。ただ、導入しただけでは使われないため、勉強会を実施したり、無理やり使わせたりしたという。結果、「Coverityは効果が実感できたこともあって、活用されるようになった」とのこと。今後も、みんなが笑顔で仕事ができるように推進活動を続けていくと語り、話を締めくくった。
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