セキュアソフト(姜昇旭社長)は、IPS(侵入防御システム)の新製品「SecureSoft Sniper ONE」を発売した。従来のIPS機能に加え、DDoS(分散型サービス妨害攻撃)対策機能など多数のオプション機能を1台のアプライアンス上に搭載しており、オプションライセンスの購入だけで複数のセキュリティ機能を利用できるのが特徴。スループット1.5Gbpsから最大40Gbpsまで処理能力別に複数の機種を用意し、価格は1.5Gbps製品で650万円(税抜)から。
荻原 博
常務 従来別のアプライアンス製品として提供されていたIPSとDDoS対策機器を統合し、さまざまな機能をオプション単位で購入できるセキュリティ製品。同社の荻原博・常務執行役員は「専用機に比べてコストは約2分の1」と話し、複数のセキュリティ機器を購入・設置するのに比べて費用を削減でき、運用も容易になる点をメリットとして強調している。また、当初はIPS機能のみで導入し、必要になった時点でDDoS対策機能を追加購入するといったかたちで初期費用を抑えることもできる。そのほか、DHCPサーバーやDNSサーバーなど、サイバー攻撃で狙われやすい部分を防御する機能や、HTTPS通信の高速復号機能などもオプションとして用意する。
荻原常務によれば「今年4月から6月までの3か月間で、昨年同期間に比べて倍以上の件数のDDoS攻撃が発生している」といい、最近では金融機関に対し、要求を受け入れなければDDoS攻撃を行うといった脅迫行為が行われているという。セキュアソフトでは大手SIerを中心としたパートナー企業を通じて、金融機関、重要インフラ、官公庁などサイバー攻撃の対象になりやすい組織に対して新製品の提案を図っていく。(日高彰)