ソフトウェア開発のアグラは、マスタ統合・データ管理ミドルウェア「AGRA」を使ったビジネスの拡大に向けて、パッケージで提供する計画を立てている。現段階では、直販を中心として堅調に大企業をユーザーとして獲得しているが、今後は間接販売の比率を高めて、ユーザーのすそ野を広げていく方針だ。

石渡一嘉
マネージャー AGRAでは、データベース(DB)に散在している、さまざまなデータを統合して共有できる。統合したデータを、ユーザー企業の各担当者が必要なデータとして簡単に収集できることが特徴。業種や職種に応じて、同じデータを異なる見方で閲覧することができるほか、さまざまな組織のデータを統合的に分析することも可能。例えば、販売管理と顧客管理のデータを異なった場所に保管していて、それを一元的に閲覧・分析できるようになる。石渡一嘉・技術統括本部開発部マネージャーは、「経営やマーケティングなどでデータを有効活用する際、AGRAを導入する傾向が高い」としている。
これまでは大企業を中心にユーザー企業を獲得。ユーザーのニーズに応じてカスタマイズして直販で導入する販売スタイルを採っていた。一方、「中小企業の場合、さまざまなデータを複数のExcelシートで管理するケースが多い」と石渡マネージャーは認識している。そこで、簡単に導入できるパッケージ化の開発に着手。「今年秋に提供を開始することを計画している」という。その際には、販社との協業を強化して間接販売でユーザー企業を増やしていく方針だ。(佐相彰彦)