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IIJ インドネシア資本と合弁で クラウドサービスの提供を開始
2015/06/18 18:59
週刊BCN 2015年06月15日vol.1583掲載
パブリッククラウドの「GIO Cloud」は、ユーザーがポータルサイト経由で申し込みや仮想マシンの立ち上げを行えるオートセルフ型のサービスで、初期費用なしの完全従量課金制(時間単位)で利用できる。ファイアウォールやロードバランサが標準で利用可能なほか、分散データ処理のためのHadoopオプションなどが提供される。また、ユーザー専用のVMware仮想化プラットフォームを提供するプライベートクラウドサービス「GIO Enterprise Cloud」も用意される。
現地パートナーのBiznetは、インドネシア国内に光ファイバー網やデータセンター(DC)を保有する民間通信事業者で、広域データ通信、インターネット接続、ケーブルテレビなどのサービスを提供している。今回の合弁会社にはBiznetが60%、IIJが40%出資しており、Biznetのインフラと、IIJの技術や運用ノウハウを用いてサービスを実現する。
IIJは、東南アジアではすでにシンガポールで自社DCを利用したクラウドサービスを提供しているが、今回のインドネシアでの取り組みは、現地の資本や設備を取り入れた新しいかたちでの海外展開となる。現地のコスト感覚に合った競争力のある価格帯にサービス料金を設定するほか、ネットワークとDCを国内で完結できるため、情報の取り扱いポリシー上、海外ベンダーのクラウドサービスを利用できない企業のニーズにも対応できる点などをメリットとして訴求する。IIJでは、インドネシアに進出する日本企業に限らず、Biznetの顧客基盤も活用して幅広い現地企業のクラウド需要を取り込んでいくとしている。(日高彰)
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