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キヤノンMJ、マイナンバー関連商材の販売を本格化、主要グループが連携

2015/06/09 18:59

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ、坂田正弘社長)グループ主要各社は、一斉にマイナンバー関連商材の販売を本格化させる。グループ各社が連携し、国のマイナンバーガイドラインに準拠した製品やサービスを体系化。まずは、企業ユーザーの「給与分野」をターゲットに、「ハードウェア」「収集・管理」「セキュリティ」「コンサルティング・BPOサービス」の4つの分野で、マイナンバー制度に対応したビジネスを、6月22日から本格的にスタートさせる。

 今回、マイナンバー事業で連携する主要グループ会社は、キヤノンMJ本体と全国約200拠点を擁するサポートサービスのキヤノンシステムアンドサポート、SIerのキヤノンITソリューションズ、BPOサービスのキヤノンビズアテンダ、ERPパッケージソフト開発のスーパーストリームの5社。

 4つの分野のうち、マイナンバーの本人確認書類を電子化する「収集・管理」と、マイナンバーの業務プロセス構築を支援したりマイナンバーの業務運用を受託したりする「コンサルティング・BPOサービス」を中核事業に位置づけている。
 

キヤノンMJの蜂屋武司・BS直販統括部門特販営業部上席(右)と石黒弘之・ドキュメントソリューション企画部SaaS企画課チーフ

 「収集・管理」では、キヤノン製の複合機に備え付けられたスキャナーで、マイナンバーや免許証などの本人確認書類を読み取り、暗号化したイメージデータをクラウド上のストレージやサーバーに格納する。「キヤノン製の複合機同士のネットワークなら、強固な情報セキュリティを保って収集・管理が可能になる」(蜂屋武司・BS直販統括部門特販営業部上席)と、セキュリティを担保すると同時にキヤノン製品を活用した“キヤノンらしさ”も打ち出す。
 

マイナンバー関連サービスの概要図。キヤノンMJの資料より引用。

 事業所のパソコンを使ってマイナンバーを管理者に送る方法では、パソコンのなかにマイナンバーが残りがちで、それが情報漏えいへとつながるリスクがある。「キヤノン製の複合機なら読み取ったイメージデータをマイナンバー管理者へ送ったのち、自動的に複合機内のデータを削除する機能も備わっている」(石黒弘之・ドキュメントソリューション企画部SaaS企画課チーフ)と安全性を強調する。

 「コンサルティング・BPOサービス」では、サービスセンターでマイナンバーを収集し本人確認をした後、マイナンバーデータを顧客に納品する方式と、客先常駐型サービスの2方式のサービスを提供する。ユーザー企業の業務実態を踏まえた上で、マイナンバー導入のコンサルティングにも取り組む。マイナンバーの運用形態は企業ごとに異なるため、両方式を組み合わせることも可能だ。

 キヤノンMJでは、マイナンバー関連業務を総合的に支援していくことで、ユーザー企業のマイナンバー関連業務の負荷を軽減させる。こうした一連のマイナンバー関連事業で2016年末までに50億円の売り上げを目指す。(安藤章司)
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