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カシオ、社長交代を発表、長男の樫尾和宏氏が社長に、現社長の樫尾和雄氏は会長に
2015/05/13 18:59
発表に伴って開かれた記者会見では、和雄氏が「当社は今年度を最終年度に据えて営業利益率を15%まで引き上げる『V15』計画を掲げ、それが達成できる見通しだ。ただ、達成後はどうするのか。そのために向こう3年間で、売り上げを5000億円、営業利益を倍増の750億円を目指すことにした」と、現状と今後の目標を述べたうえで、「その目標を新体制で実現する」と、社長交代の理由を説明した。
和宏氏が社長に就任後、1年間は和雄氏が代表権をもつ会長であり、またCEOとして新社長をフォローする。「1年間でめどがつけば、後は新社長に託す」とした。和雄氏は、1988年に社長に就任して以来、27年間、トップとして経営の舵を取ってきた。来年度には、実質的に今までの体制の終止符を打つことになる。
会見には、和宏氏も登壇して「全力で努力する。今日の当社があるのは、カシオファンがいるからこそ。ファンの期待を超える製品を開発する」と意気込みを語った。同社は、「時計」「コンシューマ関連製品」「法人向けシステム」の提供を三本柱に据えている。ただ、最近では時計の収益が高く、「偏りがある」(和宏氏)。そのため、「デジタルサイネージ」「リスト端末」「人材開発」などをテーマに新規事業に着手しており、この3分野で新しい製品を市場に出していく方針だ。
和宏氏を社長に選んだ理由については、「実力があったから。長年、一緒にやってきた結果、社長としてふさわしいと判断した」(和雄氏)と、同族経営を継続するための人事ではないことをアピール。「二人三脚で当社を成長させることができる」(同)としている。(佐相彰彦)
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