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<インタビュー>米セールスフォース・ドットコム アンドレス・セラボス米州統括バイスプレジデント 拡大するAppExchangeのエコシステム
2015/04/09 18:59
週刊BCN 2015年04月06日vol.1574掲載
──AppExchangeのエコシステムの状況は?
毎年、新規にエコシステムに参加してくれるパートナーの数も、彼らの初回の売り上げも伸びているし、既存のパートナーからも新しいソリューションがどんどんAppExchange上に追加されている。新規パートナー、既存パートナーを問わず、エコシステムは拡大している。
──AppExchangeのアプリは、CRMの「Salesforce」をはじめとするセールスフォース製品のアドオンや連携アプリ以外も伸びているのか?
セラボス セールスフォースの顧客向けアプリももちろん多々あるが、セールスフォースのソリューションを必要としないアプリの数も増えていて、健全な割合になっていると考えている。
セールスフォース製品と連携するか否かにかかわらず、App Exchangeを活用するソリューションプロバイダにとっては、クラウドに精通している顧客層にアクセスできるというのが、われわれのプラットフォームを選ぶインセンティブの一つになっている。
また、PaaSとして提供しているわれわれの開発プラットフォーム「Salesforce1」を、クラウドソリューションを提供するための堅牢なプラットフォームとして純粋に高く評価して、AppExchangeのエコシステムに参加するパートナーも増えている。
──AppExchangeを活用する新規パートナーのリクルーティングなどは、どのような戦略で進めているのか?
セラボス 営業や市場開拓のチームと協業して、常にいろいろな業界を見渡し、どこにホワイトスペースがあるのかを模索しながらパートナーを探している。とくにヘルスケア、金融などの分野でパートナーのソリューションが成長していて、Salesforce1のプラットフォーム上でヘルスケア向けソリューションを開発しているVeeva Systemsなどは、アジアでもどんどん実績を拡大しているので、日本のユーザーやパートナーにも注目してほしい。
既存のソフトウェアベンダーで、市場である程度の存在感があり、われわれが提供しているソリューションと補完関係になるソリューションをもっている企業は、有力なパートナーになり得る。例えば人事管理、財務管理などは代表的な例といえるだろう。
それだけでなく、セールスフォースのなかにはスタートアップ企業を支援する部門があり、彼らのビジネスのアイデアがすばらしければ、構想段階でもパートナーシップを結ぶことがある。(本多和幸)
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