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大手メーカー各社、JCSSA新春セミナーで2015年の戦略を販社にアピール
2015/01/22 18:54
最初に日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の那須一則・プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括パートナー営業統括本部執行役員西日本営業本部長が登壇。日本人社長として吉田仁志氏が就任したことや、PC・プリンタを中心としたHPとサーバーやクラウドサービスを提供するHewlett-Packard Enterpriseの二つの会社に分離することを説明。「各分野にフォーカスして、スピードのあるビジネスと、業界で勝ち抜く事業モデルを構築する」とアピールした。
富士通の竹田弘康・執行役員ユビキタスプロダクトビジネスグループパーソナルビジネス本部長は、新たなICT活用領域を拡大することに力を注ぎ、「既存領域に加えて、現場のICT化に取り組むビジネスイノベーション、社会的な課題をICTで解決するソーシャルイノベーションまで領域を広げる」と説明した。
日立製作所の理事を務める橋本崇弘・情報通信システム社プラットフォーム部門COO兼ITプラットフォーム事業本部長兼事業統括本部長は、「PCをもっていない分、製品戦略ではなく、ソリューションについて説明したい」として、ICTの急速な普及がライフスタイルやワークスタイルに変化をもたらしているなかで、日立が提供するプラットソリューションを説明。日立のソフトウェアやサーバー、ネットワーク機器、ストレージ機器を組み合わせた統合プラットフォームと、アプリケーションなど販社の製品によって、「新しいソリューションを創造していく」と訴えた。
ソニーマーケティングの鈴木功二・執行役員専務は、昨年のVAIO事業譲渡に触れながら、「製品開発・製造に特化したVAIOと、販売やマーケティングを行うソニーマーケティングの2社共同運営という新たなビジネス体制を敷いて、販売パートナーとウィン・ウィンの関係を保っていく」とした。また、VAIOの花里隆志・執行役員も登壇し、「スマートフォンやタブレット端末が隆盛の時代で、『PCにしか』『PCでしか』できないことを追求していく」と述べた。
今年で創業140周年、PC事業を開始して30周年を迎える東芝は、村戸英仁・執行役常務パーソナル&クライアントソリューション社社長が「技術者精神を基本スタンスに、新しい製品を発売していく」という方針を示した。
レノボ・ジャパンは、ロードリック・ラピン社長が欠席し、代理の法人事業責任者、瀧口昭彦・執行役員専務が登壇。「PCやタブレット端末で過去最高のシェアを獲得するなど、2014年は当社にとってエポックメーキングな年だった」と自信をみせた。
NECの山品正勝・執行役員は、は、アプリケーションを生かした業務ICTソリューション、次世代ディスプレイを使ったビジュアルICT、次世代ネットワークのSDN関連ソリューションに力を注ぐことをアピールし、「安心、安全、効率、公平という価値が実現された社会づくりと、ICTビジネスの開拓に貢献していくのが当社の使命」と述べ、サーバーの「Express5800」が20周年を迎えたことに触れて、「パートナービジネスをさらに強化していきたい」との考えを示した。
今年賛助会員になった日本マイクロソフトは、マーケティング&オペレーションズ担当の平野拓也氏が、タブレット端末「Surface」の優位性を説明したほか、次世代OSの「Windows 10」をアピール。「Windows Server 2003のサポートが終了する2015年7月までに稼働台数を5万台まで減らす」との目標を示した。
プレゼンテーション終了後には、会員などからの質問に登壇者が「○」「×」の札で回答する質疑応答を実施。司会は、JCSSAの窪田大介セミナー委員長(リコージャパン専務執行役員)が務めた。「PCやサーバーの販売でJCSSAの会員に期待している」「JCSSAに加盟する販売店への支援策や販促策を増やしたい」という質問に対して、すべての登壇者が「○」の札を上げて、会場は盛り上がりをみせた。(佐相彰彦)
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外部リンク
NEC=http://jpn.nec.com/index.html
日本ヒューレット・パッカード=http://www8.hp.com/jp/ja/home.html