ニュース
<ASEAN>IIJ インドネシアでクラウドを販売 UIは現地の好みを考慮
2015/01/08 18:55
週刊BCN 2015年01月05日vol.1561掲載
社長
そうしたなかにあって、IIJが注力しようとしているのは、現地パートナーとの提携によって、日本で培ったクラウドのノウハウを現地企業にとって受け入れやすいかたちで届けるということだ。同社は2014年末、インドネシアの大手通信企業5社のうちの1社であるBiznetと共同でクラウドの提供を開始した。日本国内では、赤など強い色を採用して、クラウドサービスのユーザーインターフェース(UI)をつくっているが、インドネシアでは、地場のデザイン会社に発注し、ミント色を基調とするライトな感じのUIを実現した。「『御社のデータは安全なところにあります』という文句も入れたりして、現地の好みに合うよう工夫を凝らしている」(延廣マネージャ)と語る。
調査会社の米フロスト&サリバンによると、インドネシアの企業はプライベートクラウドを利用したがる傾向が強い。また、パブリッククラウドに関しては、SaaSのニーズが圧倒的に強く、レイヤ別利用では、SaaSは95%を占めているという。IIJは、そうした事情を汲み取って、サービスメニューの拡充を図るとともに、すぐにクラウドの利用を開始できる「ターンキーソリューション」の投入を目指す。同社の現在の海外売上高は40億円強だが、勝栄二郎社長は、「インドネシアをはじめとするASEANをエンジンにし、海外売上高を早急に100億円まで伸ばしたい」としている。
- 1