ニュース
ムロオシステムズ、中国で商業施設向け動線分析ソリューションを販売
2014/10/31 18:50
週刊BCN 2014年11月17日vol.1555掲載
「CFLA」は、ショッピングモールや百貨店などの実店舗で、顧客のスマートフォンのWi-Fi信号から位置情報を取得し、売り場の滞在時間や移動経路などの動線を分析するソリューション。動線を収集する位置情報測定システム、データの分析・レポートシステム、位置情報と連動する広告配信システムの三つのモジュールで構成する。ユーザーは、顧客の動線を分析して、店舗や商品を最適に配置したり、適切な広告を配信したりすることで、来客の増加や売り上げの拡大につなげることができる。
潘社長は、「CFLA」を開発した背景を、「中国では、無料のWi-Fiスポットを設置する商業施設が急増している。管理カメラを利用した動線分析ソリューションはすでにいくつか提供されているが、Wi-Fiを利用したものはまだ少ない」と説明する。近年、中国ではスマートフォンが急速に普及したが、通信キャリアはパケット放題の料金プランを提供しておらず、データ通信はすべて従量課金制。多くの複合商業施設は、課金を避けたいユーザーのニーズを来客に結びつけるために、無料のWi-Fiスポットの設置に力を入れている。
すでに、中国のある商業施設で、本格導入を前提にした実証実験を開始。潘社長は、「まずは日系のショッピングモールや百貨店に向けて販売し、ゆくゆくは外資系・中資系に顧客層を広げていきたい」という。上海鴎新ソフトウェアは、これまで対日オフショア開発を主業務としていたが、今後は「CFLA」の販売によって、3年後をめどに、売上高に占める中国国内向けビジネスの割合を5割に引き上げる。(上海支局 真鍋武)
- 1
関連記事
中国・上海でソフトウェア貿易イベント開催、日本からはKISAなどが参加
上海啓明、クラウド型監視カメラソリューションの開発・提供に力点
ドコモチャイナ、ホテル業向けソリューションが好調、2014年度売上高の6割を見込む
BSP上海、2015年度に中国ローカル市場の開拓を本格化、現地SIerとの協業を推進