ニュース
上海欧計斯軟件、日本市場に指静脈入退館管理システムを投入、中国ではクラウド事業に挑戦
2014/09/16 18:50
07年10月設立のSOTは、現在、約170人の従業員を抱えている。資本金は200万元で、51%を通華科技(大連)、49%をオージス総研が出資。売上比率では、日本向けオフショア開発が70%で、残りの30%が中国現地でのITサービスやソリューション販売だ。
日本市場に向けては、これまで日系のパートナー企業向けのソフトウェアを開発・輸出していたが、今回初めて企画や設計までを含めて自社開発した指静脈入退館管理システムを輸出・販売する。すでにオージス総研を通して営業を開始している。許総経理は、「指紋認識のシステムよりも精度が高いうえに、(指紋認証システムと)同等の価格で提供できることから、顧客の反応はいい。最初のユーザーが決まりそうだ。発売から1年間で100件への納入を目指す」と語る。
さらに、中国国内では、親会社の通華科技(大連)が今年6月に中国のインターネットコンテンツプロバイダ資格「ICPライセンス」を取得したことを受けて、通華科技(大連)のデータセンターを活用したクラウド事業に挑戦。第一弾として、年内に日立ソリューションズ東日本の情報共有システム「OnSchedule」と、通華科技(大連)が日系IT企業と共同開発した中国版採用適性検査ツール「CUBIC」の提供を開始する。
許総経理は、「クラウドは、すぐに利益が出るビジネスではなく、新たな挑戦の位置づけ。まずは初年度に「OnSchedule」で50ユーザー、すでにASP版で実績のある「CUBIC」で数百ユーザーの獲得を目指す。将来は、自社プロダクトをクラウド上で提供しようとする日系SIerと協業してラインアップを増やし、利益を生む事業にしたい」と意欲を示している。(上海支局 真鍋武)
- 1
関連記事
ITベンチャーのFrere、クラウドサービス「Frere cloud」を開始、KDDI上海で培ったノウハウを生かす
CEC杭州、オフショア開発事業から撤退、Microsoft Dynamicsの販売に専念
中国で戦う現地キーパーソンが語る今 日系IT企業の勇姿をみる
現地ビジネスの課題と戦略を追う 巨大市場に挑み続けるNTTデータ 中国ビジネスに王道なし
外部リンク
オージス総研=http://www.ogis-ri.co.jp/