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IDCフロンティア ビジネスプラットフォーム戦略を加速 運用指標などをユーザーと共有
2014/07/24 18:49
週刊BCN 2014年07月21日vol.1539掲載
取締役
まず取り組んだのが「アラートゼロ」運動だ。アラートとはシステムの負荷が高まったり、障害が起きたときに警報を鳴らす仕組みで、ユーザーはシステム障害を恐れるあまり低い閾値でアラートを鳴らそうという心理が働く。IDCフロンティアは頻繁に発報されるアラートの対処に追われてしまい、コストがかさむ割にユーザー満足度が高まらない悪循環に陥っていた。そこで一部アラートを有料化すると同時に、ユーザーの利用状況に合わせた運用メニューを提案。「アラート発報数が少なくなれば、結果的にユーザーが当社に支払う費用が下がる」(石田取締役)ように設計したところ、今年に入ってから次第に効果が現れ、直近では発報数が前年比で4割ほど減った。
現在ではさらに一歩踏み込み、ユーザーとの商談の段階で、ユーザーが求めるITサービス指標やビジネス目標を共有し、ITリソースを増やすときには増やし、減らすときには大胆に減らせるようユーザーとの運用の一体化を進める。これによってユーザーはコスト削減が可能になり、IDCフロンティア側は、「運用サービスを重要な付加価値の一つとして、収益増に貢献する度合いをさらに高める」という考えだ。例えば、ユーザーがオンラインゲーム会社だとすれば、書き入れ時の夏休みシーズンはシステムの負荷の増減が激しくなりがち。そこでゲームプレーヤーの動向も踏まえ、ユーザーと密接に歩調を合わせながら運用を行いやすくなる。
ユーザーとの目標を共有する「ビジネスプラットフォーム」型の課金形態は、現時点ではまだ全体の2割ほどだが、今後、こうした取り組みを加速していくことで、向こう数年で商談の半分ほどをビジネスプラットフォーム戦略に則った付加価値重視のサービスに切り替えていく方針だ。(安藤章司)
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