ニュース
富士ソフト中国、日系製造業向け組み込みソフト開発に注力
2014/07/07 18:49
富士ソフト中国は、富士ソフトの100%出資の中国現地法人として、今年5月1日に設立。約100人の従業員を抱える。今年度(2014年12月期)の売上高は3億円を見込んでおり、このうちの約80%を対日オフショア開発、残りの20%ほどを現地ビジネスが占めるとみられる。
オフショア開発ビジネスは安定した需要を見込むが、富士ソフト中国が成長エンジンに据えているのは、中国での現地ビジネスだ。多くの日系SIerは、日系企業に対しては、業務システム構築や保守サポートを中心に事業を展開しているが、富士ソフト中国は、日系製造業を中心とした組み込みソフト開発に力を入れる。野澤董事長は、「日本で開発した製品をそのまま中国で販売するのではなく、日本の技術者を中国に送り込んで、現地のニーズに沿った製品開発を行うケースが増えている。組み込みソフト開発を中国国内に発注する日系製造業は、今後確実に増える」とみる。
自社プロダクトも販売していく。中国では、いまだに「Windows XP」が市場の約70%を占めていることから、現地向けにローカライズしたアップグレードツール「らくらくアップグレード for Windows」を提供。これによって、マイクロソフト中国(微軟)との連携を強化するとともに、認知度の向上を図る。
孫任宏総経理は、「年平均で30%ずつ売り上げを伸ばして、3年後には単年度黒字を達成したい」と目標を語った。(上海支局 真鍋武)
- 1
関連記事
NEC(中国)、ヘルスケア分野で新製品を発表、手をかざすだけで血糖値を測定できる「健糖宝」
IIJグローバルソリューションズ(中国)、クラウド事業が好調、前年度比3倍成長へ
中国高齢者サービス市場に商機 大手ITベンダーが取り組みを加速 日本の技術・ノウハウへの需要大きく