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東芝ソリューション コーディネーションに着目 O2O/オムニチャネル新商材開発を進める
2014/06/05 19:15
週刊BCN 2014年06月02日vol.1532掲載
東芝グループが開発した「バーチャル試着」システムは、画像認証システムの開発で培った高精度人物検出技術を応用した「体型センシング技術」を活用している。人体のボディラインを検出し、体型に合わせて服の写真を画像処理することで、ユーザーの体型に合った試着を実現している。1枚の服の写真でさまざまな体型のユーザーの試着が可能になるので、季節や流行ごとに商品の入れ替えが多いアパレル業界において、「低コストで迅速な試着コンテンツを揃えられる」(東芝ソリューションの吉岡寿朗・商品戦略第二担当主任)というメリットがある。
林仁美
カラーディレクター
実証実験に参加した柿本榮三美容室は、「色」を重視した施術を行っており、今回の「バーチャル試着」もその延長線上で捉えている。この美容室では、利用者の地毛の髪の色や、その人の瞳、唇、肌の色調などを勘案して、「生まれもったパーソナルカラーを利用者に似合う色として提案している」と柿本榮三美容室の林仁美カラーディレクターはいう。これと同じ理論で利用者に似合う色の服を選ぶと、顔色がよく見えたり、透明感のある肌に見せたりできるといい、「バーチャル試着」が顧客満足度を高めることを実証している。
卒業式や就職活動、冠婚葬祭に代表されるように、一般的なコーデは服選びから始まるとされる。今回の実証実験ではヘアスタイルとともに服選びを支援する発想であり、美容室主導でサービスを提供する点が斬新だ。東芝ソリューションの吉岡主任は、「試着やコーデを切り口にバーチャルとリアルを結びつけることで、O2O/オムニチャネル分野の新しい商材づくりにつなげる」といい、自社グループのコア技術を活用したO2O/オムニチャネル新商材の開発に力を入れる。(安藤章司)
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