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NEXT-G、中国・上海でリスク統制・情報統制に関するセミナーを開催
2014/04/21 18:45
「グローバル企業待ったなしのリスク管理!企業リスク・情報統制改善」をテーマに、日系ITベンダーなど4社が、中国でビジネスをするうえでの懸念事項や自社のセキュリティ対策ソリューションを紹介。中国に進出している日系企業の幹部やIT担当者など、約30人が参加した。
クオリティソフトの中国現地法人である闊利達軟件(上海)営業一部の木下岳男担当部長は、「人的リスクを含め、IT活用によって増加するリスクから企業を守る!」と題して講演。木下担当部長は、顧客先から聞いた中国でのセキュリティリスクにつながる行為として、「従業員が就業時間内に、ゲームソフトや友人とのチャットで遊んだり、証券取引をしたりしている」「従業員が、帰宅前に自宅で楽しむための映画やゲームをUSBにダウンロードして、夕方になるとネットワークが遅くなる」「販売店から正規版だと思って購入したソフトウェアのライセンスが、実は不正ライセンスだった」などを紹介。「ITの現場で起こっているセキュリティ上の課題が大きくなり、ビジネスリスクにつながる可能性がある。リスクの現状を把握して、抑止・統制することが重要だ」と警鐘を鳴らした。
そのうえで、クライアント操作ログ収集・利用制御ソフト「Quality Hawkeye Monitor(QHM)」や、ライセンス管理ツール「QND」、クラウド型マルチデバイス管理サービス「ISM CloudOne」を紹介。木下担当部長は、「セキュリティは業種・業界に関係なく共通する課題で、対策を立てやすい。社内システムの利用状況を見える化して、社内報告など、共有できる機会をつくることが重要だ。また、セキュリティ対策を講じる前には、従業員とのトラブルを回避するために、教育を含めた周知活動をすることが望ましい。IT管理者が退職した際に、管理ノウハウを再構築する手間を削減するために、引き継ぎがしやすいIT環境を実現しておくことも大事だ」と指摘した。
愛媛県に本社を構え、香港に拠点をもつソフトウェアベンダー、アイサイトの海外展開事業部事業部長である岡村峠執行役員は、「グローバル展開企業だからこそ必要! 情報漏えいリスク低減術!」と題して講演し、ドキュメント管理システム「D-QUICK7」を紹介。ファイルの閲覧・印刷・取出しを制御するアクセスコントロール機能や、ファイルの更新履歴を管理する版管理機能、他拠点・他部門で情報を一元管理する情報共有機能、高速でファイルを検索する機能などを詳しく解説した。
「D-QUICK7」はクラウドサービスで、SaaS型とDaaS型の2種類を用意。ユーザーは、初期投資を抑えて利用を開始することができる。岡村執行役員は、「安心・安全を実現するためには、ノウハウやアイデアをマネジメントすることが重要だ。『D-QUICK7』を活用すれば、情報を共有してミスをなくし、企業はコストを削減できる」とアピールした。
最後に、主催者であるNEXT-Gの小谷天人CEOが、「中国での情報統制・リスクに関するセミナーは初の試み。最近、中国に進出している日系企業の情報漏えいや従業員との裁判が増えてきていることを受けて開催した。今後も定期的に開催していきたい」と述べ、セミナーを締めくくった。(上海支局 真鍋武)
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