ニュース
PWLC 2014、「脱ハコ売りを加速せよ」、変化への適応をさらに要請
2014/02/14 18:45
ラスベガスで開催中の「IBM PartnerWorld Leadership Conference 2014(PWLC)」。3日目の2月12日、午前中はインフラストラクチャを主なテーマにゼネラルセッションが開催された。2日目同様、ビジネスパートナーに変化を求めるメッセージが発信された。
「ハコ売りをやめなさい。サイロ型の考えを捨てよ」。最初に登壇した米IBM ソフトウェア&システムズのスティーブ・ミルズSVP(シニア・バイス・プレジデント)兼グループエグゼクティブは、こう切り出した。常識で考えれば、その先にあるのはクラウドということになるが、この発言の裏にあるものはそれだけではない。何が必要とされているのかを考え、目的に沿った提案をせよ、ということである。クラウドは有力な選択肢にはなるが、考えた結果、ハコ売りが最適なのであれば、それもありだ。
サーバーやストレージなど、「まずハコありき」の提案ではなく、ソリューションを中心に据えなければならないというのは、ずいぶんと長い間いわれてきたこと。だが、米国にもまだハコ中心のビジネスから脱却できていないIBMのビジネスパートナーが残っていることを、ミルズSVPの言葉から感じ取ることができる。変化への適応は簡単ではない。
IBMソフトウェアグループ ミドルウェア・ソフトウェアのロバート・ルブランSVPが司会を務めたパネルディスカッションでは、ハードウェアのディストリビュータから、ソリューション・プロバイダに変身したパートナーが登壇。そのシリウスコンピューターソリューションズ ソフトウェアソリューションセールスのダーリン・ネルソンVPは、「ハコ売りのままではビジネスは立ち行かなくなる」として、一例としてコダックを挙げた。「コダックは、フィルムに自信があった。確かにフィルムはベストだったかもしれないが、デジタル化という環境の変化によって売れなくなった。私もハードウェアのディストリビュータのままだったら、ここにいない」と、変化への適応の必要性を語った。
IBM Beacon Awards 2014
ゼネラルセッションでは、ビジネスパートナー向けの「IBM Beacon Awards 2014」の表彰も行われた。日本のビジネスパートナーからは、Outstanding Security Services Solution部門にアルファコンピュータが選ばれた。授賞式に参加した北島司社長は、その後行われた日本のパートナー向けセッションで、受賞のきっかけとなったセキュリティ事例――ウェブシステムの不正アクセス対策にIBM監視センターを活用――を紹介した。The Goo Goo Dollsが登場
3日目でIBMがメッセージを発信するすべてのセッションが終了することから、ディナーの後にはエンタテインメントショーが用意された。いわゆる後夜祭である。ショーを盛り上げたのは、米人気ロックバンドのThe Goo Goo Dolls。冷房でキンキンに冷えていた会場は、一瞬で熱気に包まれた。(畔上文昭)- 1
関連記事
米IBMの年次イベント「PWLC」始まる、日本からは40社79名が参加
米IBM、新バイヤー開拓へ、リード獲得も強化、年次イベント「PWLC」で明らかに
米IBM、次世代コンピューティングを拡充、MSPの展開も加速
IBM製品を販売するメリットを紹介 「PCサーバー&ストレージ販売フォーラム」