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日本IBM、フラッシュストレージの新製品と販売戦略を発表
2014/01/28 18:40
可用性に対する要求が厳しい基幹システムの基盤として、高い信頼性を提供するフラッシュ・ストレージ。一つのきょう体(2ユニット)に最大48TBのストレージを搭載できる。I/O処理性能は、従来製品「FlashSystem 820」の約2倍にあたる110万IOPSに高速化した。
モジュールをまたがったRAID構成を行う「2D(二次元) RAID」によって、フラッシュ・モジュールをホットスワップすることができる。フラッシュのチップに障害が発生した際に自動的に性能とストレージの容量を調節し、システムの停止時間を削減する「IBM Variable Stripe RAID」技術によって、I/O性能を保ちながらデータ消失を防止。コンポーネントの冗長化やホットスワップに対応しているので、メンテナンス時にはシステムを停止する必要がない。
発表会で、システム製品事業本部の波多野敦ストレージセールス事業部長が「お客様からとくに要望が多かったフラッシュストレージの保守容易性とセキュリティ機能の強化を実現した」と述べたように、マイクロコードの更新作業の際には、コンカレント・コード・ロード機能によって、システムを停止することなくコードを入れ替えることができる。また、AES-XTS 256ビットの暗号化に対応し、保存したデータを高いセキュリティで保護する。
発表会では、システム製品事業本部ストレージセールス事業部の西川望ビジネス開発部長が、フラッシュストレージの販売戦略を発表。「パフォーマンス/アプリケーション/エンタープライズの3用途に向けて、最適な構成でフラッシュストレージ製品を提供する」と述べた。
「パフォーマンス」では、ストレージ環境の高速化・最適化を実現したいユーザー企業向けに、無償アセスメントや、「FlashSystem 810」などエントリモデルの貸出機による実機検証を行う。
「アプリケーション」では、IBMパートナー向けプログラム「IBM Flashパートナーズ」に参加しているJBCC、日本情報通信、トッパン エムアンドアイ、兼松エレクトロニクス、CSIソリューションズなどの13社のパートナーが、業種向けのデータベース基盤、データウェアハウス、仮想デスクトップなどの構築サービスと「IBM FlashSystem」を組み合わせたソリューションを展開。アプリケーションの新たな基盤としてフラッシュストレージの採用を考えているユーザー企業のニーズに応える。また、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)との連携した販売も強化する。
「エンタープライズ」では、ミッションクリティカルな基幹系システムのストレージとして採用を考えているユーザー企業向けに、今回発表した「IBM FlashSystem 840」を拡販する。
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