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サイボウズ、「kintone」の新たな販売戦略を発表、SIパートナー拡充を狙う

2013/12/11 18:40

 サイボウズ(青野慶久社長)は、12月10日、独自開発のクラウド基盤「cybozu.com」上で提供する業務アプリ構築クラウド「kintone」の新たな販売戦略として、2014年4月に価格体系を刷新することを発表した。

 「kintone」は、ユーザーの用途に合わせてウェブデータベース型の業務アプリケーションが構築できるPaaS。ワークフローやコミュニケーションの機能を標準搭載する。2011年11月に提供を開始し、これまでに約1000社のユーザー企業を獲得している。

 ユーザー企業の「kintone」活用法は、基本機能だけを利用する企業と、基幹システムとの連携など、開発を前提とする企業に分かれる。青野社長は、「Excelの機能でもの足りないところを補完するために『kintone』に乗り換えて、基本機能だけを使う“Excel乗り換え”ユーザーが大部分を占める。一方で、『kintone』をつくり込んで使うユーザーは、1割程度にとどまっている。ただし、トランザクションベースでみると、カスタマイズ機能を拡充してきたこともあって、つくり込んで使うユーザーは増えている」と説明する。

「kintone」の活用法

 こうした背景から、価格体系を刷新。従来はユーザーあたり月額880円で提供していたが、14年4月に、ユーザーあたり月額780円で提供する「Light」と、ユーザーあたり月額1500円で提供する「Standard」の二通りに切り替える。「Light」では、基本機能だけを提供。「価格を下げすることによって、ユーザー数の増加を加速する」(青野社長)のが狙いだ。カスタマイズを前提とした「Standard」では、REST API、Java script APIを提供する。

 青野社長は、2014年の販売戦略について、「パートナーとの協業促進の取り組みを強化する」と説明。とくに「Standard」で提供するAPIを活用したカスタマイズを展開するSIパートナーの獲得に力を入れる。支援体制として、コミュニティサイトの開設と運営、開発者向けアカウントの提供、技術サポートなどを14年4月から順次開始していく予定だ。

 「kintone」のSIパートナーになるメリットについて、青野社長は、「今まで数人月かかっていたものを、数人日などの短期間で簡単に開発できる」と説明。短期納入のメリットにサポートを組み合わせて販売すれば、継続型のサービスとしてストックビジネスを展開できるわけだ。SIパートナーの社数は、現在協議中の企業も含めて50社程度。今後は、大手SIerから地方のソフト開発会社までの広範囲で拡充していく方針だ。

青野慶久社長

 発表会では、OSK営業本部の石井ふみ子本部長代理が「kintone」のパートナー代表として登場。OSKの基幹システム「SMILE BS 2nd Edition 販売管理」と「kintone」の連携ソリューションの提供を開始したいきさつについて、「セクションや部門、職種など、小規模のチームで使うことができる仕組みと、基幹システムのなかにある一部のデータを連携して使いたいという要望が、お客様から多数寄せられていた。これを実現するために、『kintone』は最適だった。また、短時間で開発できる点もニーズに則していた」と説明した。

OSK営業本部の石井ふみ子本部長代理
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外部リンク

サイボウズ=http://group.cybozu.jp/