ニュース
ウイングアーク、帳票とBIに関するプライベートイベントを開催、新製品の発表も
2013/11/01 18:40
冒頭、「クラウド×ビッグデータ時代へのメッセージ クラウド×ビッグデータの可能性を語る 販売戦術に活かす"攻め"のビッグデータ活用」と題して、内野社長と田中潤取締役CTOが講演。内野社長は、日本企業のIT投資動向について、「1995年から2010年までのIT投資額をみると、日本はわずか2倍しか増えていない。これに対して、米国では5倍に成長している。この差はとても大きい。日本のIT企業がもっとお客様に提案して企業のIT投資が増やし、成長に貢献していく。これがあるべき姿だと思う」と述べた。
また、最近のITトレンドついて、情報の対象が、企業のERPの中にあるデータだけでなく企業外のデータに広がっていることや、情報システム担当者だけでなく、営業などの現場で活躍する人が主導してシステムを構築するケースが増えていること、また、情報を引き出す“プル型”から情報を発信してアピールする“プッシュ型”の活用が増えていることなどを挙げた。
田中潤取締役CTOは、ウイングアークのクラウドに対する取り組みとして、同日発売したウェブブラウザで帳票を設計できる「SVF Web Designer」や情報活用ダッシュボードのクラウド版「MotionBoard for Salesforce」を紹介。とくに「SVF Web Designer」について、「これまで、ユーザーは帳票を作成するツールをサーバーにインストールしなければならなかったが、『SVF Web Designer』はブラウザがあるだけでいい。複数の拠点や海外から帳票を作成したり、クラウド上から帳票を印刷したりすることができる」とアピールした。
その後、ゲストとして全国350店舗の回転ずし店を運営するあきんどスシロー情報システム部の田中覚部長が登場し、「Dr.Sum EA」と「MotionBoard」を用いてデータを活用し、需要予測を行った事例を紹介。田中部長は、「お客様が注文する際に使用するタッチパネルの表示のデータを収集して、お客様の行動をを分析した。その結果、パネル表示の見せ方を変えることで、新商品やおすすめ商品をうまくPRできることがわかった」と語った。
あきんどスシローでは、タッチパネル上での顧客の行動データを分析するために、従来の約4倍となる年間40億件のデータを蓄積。SQLサーバーでは大量データの分析に対応できなかったため、トレジャーデータの提供するHadoopを活用したクラウド型DWHを採用した。ここで、トレジャーデータの太田一樹CTOが登場し、「通常は1~2年かかるプロジェクトでも、当社の製品を使えば短期間で分析結果を得ることができる。例えば、2年間かけて成果を得られなかったお客様が、当社の製品を活用して5日で成果を得られた」とアピールした。
基調講演の最後には、内野社長と田中取締役が、ウイングアークの新しい挑戦として、ビッグデータを地図上にマッピングして可視化する開発中のソリューションを紹介。社内のデータやクラウド上にある公共のデータなどを組み合わせて地図上に表示することで、より高度な分析ができるソリューションだ。
- 1
関連記事
ウイングアークとサイボウズ、簡単に帳票を出力する連携サービスを投入
ウイングアークの高速データ転送ツール「CLOUD TRANSPORTER」、ビッグデータやクラウドに対応
ウイングアーク、「AWS Marketplace」上で情報活用ダッシュボードの提供を開始
ウイングアーク、2013年度の帳票事業戦略を発表、毎月新製品を発売