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東大生研と日立、研究成果を基にしたDB製品が「TPC-H」の100TBクラスに初登録
2013/10/22 18:39
東大生研と日立は、内閣府最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース(DB)時代に向けた超高速DBエンジンの開発と、このエンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」で、「非順序型実行原理」にもとづく超高速DBエンジンの研究開発を進めてきた。2011年6月に、一般的なHDD構成のストレージ環境で、従来型DBエンジンの約100倍のデータ検索処理性能を確認したことを発表し、日立は12年6月にDBエンジンを製品化している。その後、フラッシュメモリをストレージデバイスとして活用したストレージ環境(フラッシュストレージ環境)で性能検証を行い、今年8月に、従来型のDBエンジン比で約100倍のデータ検索処理性能を達成した。さらに、100TBを超える大規模なDB環境への適用に向けて、東大生研の大規模な実験環境を利用した実験を進めてきた。
今回、これまで進めてきた実験の結果を踏まえ、東大生研と日立による研究開発成果をもとにした日立製DB製品の大規模なDB環境での有効性を、公的な基準の下で確認するため、DBシステムの検索処理性能に関する業界標準のベンチマークである「TPC-H」の最大DB規模である100TBのクラスで、日立が性能の検証を行った。
この結果、このDB製品が8万2678.0QphH@100TBというすぐれた性能を達成したことを確認し、公表されている性能測定結果リストに登録された。「TPC-H」では、従来は30TBまでのクラスにだけ各種のDB製品が登録されており、100TBのクラスは未到達の領域。日立製DB製品の登録は、100TBのクラスでの世界で初めての登録となる。また、100TBという大規模なDBの検索処理で、日本発の超高速DBエンジンがすぐれた性能を発揮できることが、国際的な基準の下、公的に証明されたことを示すものとなる。
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