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米オラクルのOOW、エリソンCEOが“ドタキャン”、米マイクロソフトとのトップ同席かなわず
2013/09/25 18:34
この日の午後、大ホールで行われた最初の基調講演には、米マイクロソフトのブラッド・アンダーソン副社長とエリソンCEOが登壇する予定で、両社幹部が初めて同じ壇上に立つと期待された。ところが、当日、エリソンCEOがホスト役を務めるヨットレース「アメリカズカップ」でオラクル・チームが勝利したために、講演よりヨットレースを優先してそちらに出席。代わりに壇上に上がった製品開発担当のトーマス・クリアン エグゼクティブバイスプレジデントは、「Oracle Cloud」のエンハンスについて淡々と語った。
基調講演の冒頭に登壇した米マイクロソフトのアンダーソン副社長は、エリソンCEOの講演キャンセルを知ってか知らずか、6月24日に発表した両社の提携内容を熱く語った。アンダーソン副社長は、「このイベントに参加できて光栄だ。マイクロソフトを代表してお礼を申し上げる」と述べた後、「OOWのキーノートで当社が登壇するのも初めてなら、私自身、キーノートでネクタイをするのも初めてだ」と、ジョークを飛ばして会場を沸かせた。
両社はすでに「Java」「Oracle Database」などのオラクル製品が「Windows Server Hyper-V」と「Windows Azure」で利用可能になることを公表している。アンダーソン副社長はこれに触れ、「オラクルのワークロード(製品)のプロビジョニング(コンピュータリソースやサービスを計画的に調達して必要に応じたサービスを受けること)をAzure上で可能にした」と、Linux上で稼働するオラクル・データベース(DB)でも、「Azure」のクラウド基盤で利用できることを述べた。
「ユーザーは適切な対応ができ、選択肢が拡大した。独立系ソフトウェアベンダー(ISV)は、自社開発のツールを選んで『Azure』上に移し、オプティマイゼーション(装置やソフトなどを効率よく、高速で動作するように内部構成を整理すること)できる。まさに『Oracle on Windows』だ」として、アンダーソン副社長はクラウドサービス分野で両社が蜜月関係にあることをアピールした。(谷畑良胤)
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外部リンク
日本オラクル=http://www.oracle.com/jp/
「Oracle OpenWorld」=http://www.oracle.com/openworld/index.html