システム管理者の役割と価値を創造する団体であるシステム管理者の会は、「システム管理者感謝の日」というイベントを7月17日に開催した。今年で7回目を迎えたイベントは、「サービス」をテーマにさまざまなプログラムが組まれ、400人を超えるシステム管理者が参加した。
400人以上のシステム管理者がイベントに参加した システム管理者の会の発起人であるBSPの竹藤浩樹社長 イベントの冒頭、システム管理者の会の発起人であるビーエスピー(BSP)の竹藤浩樹社長が挨拶の口上とともに、「『減らす』から『生む』へ 今求められるITパラダイムチェンジ」と題して講演。竹藤社長は、「時代は今、システムを『つくる』から『利用する』という流れに変化している。利用する楽しさや新しい体験が重要視されている」と説明したうえで、「ビジネスや価値、満足度などを生み出すITシステムを提供していかなければならない」と訴えた。コストや人手、ミスを削減するために使われていたITシステムの開発自体を変えていかなければならないとして、「今後は、利用者の視点に立つ必要がある」とアピール。最後に、「ターニングポイントを迎えている」と締めくくった。
基調講演には、「大人の寺小屋 縁かいな」代表で、米フロリダのウォルトディズニーワールドでフェローシッププログラムに参加した経験をもつ上田比呂志氏が立ち、「ディズニーから学ぶ、ひとの心を動かすサービスとは。」と題して、真のサービスのあり方について説明。
基調講演には「大人の寺小屋 縁かいな」代表の上田比呂志氏が登壇した 上田氏は、「サービスとは気遣いをもって相手に正しいことを行うこと。それには、日常的によい習慣を身につけ、人間力を養うことが重要となる」と述べた。また、「日本は、ディズニーのサービスを超える文化をもっている」と訴え、東日本大震災での「きずな」を例に挙げて、「日本の技術力とおもてなしの力を組み合わせれば、世界に通用する」と訴えた。
このほか、ITベンダーやユーザー企業のシステム管理者によるパネルディスカッションなどを実施。システムの現状を踏まえた課題や今後の取り組み方について議論した。(佐相彰彦)