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BCN、四国地区で初のフォーラムを開催、地方ソフト会社がビジネスモデルを転換した事例を紹介
2013/07/29 18:34
冒頭、「クラウドビジネスモデル転換の軌跡(奇跡)」と題して、熊本でソフト開発を手がけるシステムフォレストの富山孝治社長が特別講演。従来の下請け受託ソフト開発を中心としたビジネスから、クラウドサービス「Salesforce」などのクラウドコンピューティングに特化した業務コンサルティングにビジネスモデルを転換したことで、収益を改善した事例を紹介した。
富山社長は、「どこの地方のIT企業も、抱えている悩みは同じ。クラウドへの関心は高いものの、第一歩をどう踏み出すかがわからないでいる」と、地方ITベンダーの共通する悩みを語り、そのうえで「今後は、地方で地域密着型のクラウド総合コーディネーターの活躍が望まれるようになっていくだろう。そこは、大手ITベンダーの領域ではない。地域のITベンダーこそが活躍できる領域だ」と話した。
次に、船井総合研究所東京経営支援部の斉藤芳宜チーフ経営コンサルタントが、「船井流業績アップコンサルティング術~ビジネスモデル転換がもたらした地方ソフト会社、劇的変化の舞台裏を公開~」と題して講演し、特別講演のシステムフォレストを支援して成功へ導いたコンサルティング術を披露した。
斎藤経営コンサルタントは、「システムフォレストでは、ビジネスモデル転換によって、クラウド案件の依頼が急増する、社員の営業力が上がる、開発部門の生産性が上がる、社員のモチベーションが上がるなどの効果があった」と説明。また、「東京と地方は、もはやまったく別の市場だ。一方で、地方が抱える課題は共通点が多い。システムフォレストのような成功事例を参考にして、地域のIT産業を盛り上げていってほしい」と話した。
最後に、「現場を知る前編集長が提唱!~ヒットするIT商材はお客様のお客様を喜ばせる力がある~」と題して、『週刊BCN』の谷畑良胤編集委員が講演。谷畑編集委員は、「クラウド・スマートデバイスなどの新技術や、これまであまりITが浸透してこなかった顧客層を開拓することで、2020年までに40兆円の新たなIT市場が生まれる可能性がある」と指摘。SMB(中堅・中小企業)や農業・漁業などの第一次産業の分野は、IT投資額こそ大きくないが、市場の伸びが期待できることを説明した。また、今後は顧客の先にいるユーザーを見据えたITシステムへのニーズが高まると予測した。
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