ニュース
IIJ、小型化したコンテナ型DCモジュールの実証実験を開始、外気冷却だけで運用
2013/04/09 18:31
IIJが従来採用していたコンテナ型DCモジュールは、サーバーなどの機器を収容する「IZmo」と、その機器を冷却するための空調モジュールに分かれたもので、中規模から大規模なDCでの利用を想定したものだった。新たに開発した小型の「co-IZmo」で、4月から1年間、外気冷却だけを利用した運用を通じて、小規模用途のコンテナ型DCの商用化に向けた検証を行う。
現行の「IZmo」と空調モジュールでは、サーバーの温度・湿度を一定に保つために、夏期は冷房設備(チラー)、冬期は加湿器を利用し、pPUEは1.17(年間平均実測値)。「co-IZmo」ではチラーや加湿器を使わず、年間を通して外気だけで温度・湿度管理を行うことで、pPUEを1.0台に下げることができると予測している。
また、従来は「IZmo」と空調モジュールをダクトで連結し、室外機を設置するときに冷媒配管が必要だったが、「co-IZmo」は、1台の20フィートコンテナ(ISO規格)のなかに必要なIT機器と空調機能をモジュールとして収納。顧客が確保した敷地にIIJが「co-IZmo」を設置することで、小型で安価なオンプレミス型のプライベートクラウドを構築する需要にも対応できる。
松江データセンターパークは、商用として国内で初めて外気冷却コンテナユニットを採用したDC。クラウドサービス「IIJ GIOサービス」のファシリティとして、2011年4月にオープンした。省エネを推進する一連の新技術の開発に加え、「自然との調和と環境保全」をテーマに環境活動への取り組みを続け、3月26日にISO14001認証を取得した。環境活動の具体的な取り組みとして、管理スペースも含めた空調システムの稼働管理、コンテナ搬送時の廃棄物削減などを実施している。IIJは、今後もグリーンITを推進するとともに、クラウド環境に最適な低コストでエネルギー効率の高い環境配慮型DCを展開していく。
- 1
関連記事
IIJ、「IIJセキュアMXサービス」にOffice 365との連携機能を追加
IIJ、IIJエクスレイヤ英国法人の資本を増強、欧州ビジネスを拡大
IIJがトップ交代、新社長に勝栄二郎特別顧問を内定、鈴木社長は会長兼CEOに
<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>中国で日本ベンダーのIaaSを選択 独自のゲートウェイで「南北問題」を解決