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マツダの自動車設計開発用IT基盤、日本オラクルが「SPARC T4」サーバーで刷新
2013/02/05 18:26
マツダは、1996年に「MDI」を開始し、3次元のCAD、CAM、PDMなどのITツールを駆使して自動車の設計・開発・製造を強化してきた。しかし、システムの進化に伴って、リソースの配分と利用効率、性能、運用コストなどの課題が顕在化。とくに、ITツールごとに導入していたサーバーのCPUやメモリなどのリソースが不足し、性能が低下する一方で、使用頻度が低いサーバーではリソースが十分に使用されていなかった。また、30台のサーバーで構成されていた「MDI」システムでは、電気代や運用管理工数などの運用コストも増加傾向にあった。
そこで「MDI」システムのサーバー群30台のうち25台を入れ替え対象とし、アプリケーションの本番稼働用に「SPARC T4-4」サーバーと「SPARC T4-2」サーバーそれぞれ1台、アプリケーションの開発・保守や事業継続・災害対策用に「SPARC T4-2」サーバー1台の計3台に統合した。また、25台のサーバーで動作していたミドルウェアとアプリケーションを3台の物理サーバーに統合するために、オラクルの仮想化技術「Oracle VM Server for SPARC」を選定した。
マツダでは、最新の「SPARC T4」サーバー3台で、「MDI」システムのサーバー群を仮想化・統合したことによって、最大約3500ユーザーが使うPDMツールで、応答性能が低下することなく、応答時間も従来の約半分に改善した。また、運用コストを約40%削減、サーバーの月間消費電力を75%削減したほか、サーバーを格納するラック数が12本から1本に減った結果、占有床面積も90%削減した。さらに、今後4~5年先までのデータ量の増加、MDIシステムの進化・利用形態の変化にも柔軟に対応するサーバー基盤を確保した。
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