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ATENジャパン DC向け事業を拡大 今後は他社製品の取り扱いも

2012/11/15 18:26

週刊BCN 2012年11月12日vol.1456掲載

 ATENジャパン(劉維賢代表)は、データセンター(DC)向けビジネスの本格展開に取り組んでいる。今夏、DC内の各デバイスを集約し、シングルIPでどこからでも管理できる「DC統合管理ソリューション(DCCMS)」を投入した。今後は、他社製品の取り扱いも開始し、メーカーでありながらSIer的な役割を果たそうとしている。

辻智之取締役
営業本部長
 今年の夏に提供を開始した「DCCMS」は、サーバーやPDU(電源タップ)、KVMスイッチなどのDC内のIT機器を、遠隔で統合管理することができるツール。少ない人数でオペレーションしたいというDC運営者のニーズを受け、投入したものだ。ユーザー企業が運営する小・中型センターから、ITベンダーがもつ大型センターまで、あらゆる規模のDCをターゲットに据えている。

 台湾に本社を置くATENジャパンは、これまで中堅・中小企業(SMB)向けKVMスイッチの展開を事業の主軸としてきた。今回、「DCCMS」を発売し、販売に注力することによって、伸びつつあるDC市場向けビジネスに事業の軸足を置こうとしている。営業本部長を務める辻智之取締役は、「これから、『DCCMS』を進化させる。電力使用の見える化をはじめ、DC内のエネルギー管理に活用することができる機能を追加していく」と述べる。

 ATENジャパンは、DC向けビジネスの本格展開とともに、パートナー戦略へのテコ入れに取り組む。「DCCMS」の現場でのサポートをパートナーに任せることによって、パートナーは、「単に販売活動を行うだけではなく、サポートも合わせて提供し、収益を上げることができる」というモデルを立ち上げる。「当社のパートナーは、現時点でKVMスイッチを中心とするATEN事業を独立したかたちで手がけている。今後、『DCCMS』を取り扱うことで、他ビジネスとの融合を図ることができる」(辻取締役)という。

 さらにATENジャパンは、中期的に、蓄電池など、他社が開発するファシリティ系の製品も取り扱うという。自社製品に組み合わせて、ソリューションとして提供する。辻取締役は、「IT機器の低価格化が進んでいるので、利益を確保するために、メーカーでありながら、SIer的な役割も果たしたい」としている。(ゼンフ ミシャ)
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外部リンク

ATENジャパン=http://www.atenjapan.jp/