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インフォアジャパン、日系自動車業界向けソリューションを発表、JOC支援の専任組織の立ちあげも
2012/10/03 20:11
村上社長は「今回の発表には二つのポイントがある」として、「東日本大震災やタイの洪水が起きて以降、日本の本社が主導してグローバルで標準のシステムを導入する案件が増加している。自動車業界というカテゴリで製品を統合し、こうしたニーズに対応する。加えて、JOCビジネス開発本部を立ち上げることで、インフォアのグローバルチームが連携してユーザー企業のグローバル展開をサポートする」と語った。
自動車業界向けソリューション「Infor Automotive」は、ERP(統合基幹業務システム)をはじめ、サプライチェーン、業務分析、部品メーカー・納入先とのデータ連携のためのソリューションで構成する製品群。リーン生産、ジャストインタイムなどによる生産管理のほか、設計変更管理や車輌打切管理などの製品ライフサイクル管理、EDI(電子データ交換)、部材管理、補修部品管理などに対応する。
TwitterやFacebook、Googleなどと似たUI基盤「Infor10 ION Workspace」を採用。BI(ビジネスインテリジェンス)やタスク、アラート、SNS(ソーシャルネットワーキング・サービス)、イベント管理、ワークフローなどの機能を一つの画面に集約して表示する。中核のミドルウェア「Infor10 ION Suite」によって、インフォアのアプリと他のアプリを統合できる。モバイルアプリケーションとして「InforION ActivityDeck」を揃え、ユーザーがバックオフィスのシステムに接続したままの状態を維持して、出荷情報などのアラートをリアルタイムに受信できる。
「Infor Automotive」のうち、「Infor Automotive Exchange」は、取引先に応じた受注と出荷に対する単一ビューを提供。「Infor LN」など、インフォアのERPを組み合わせることで、サプライチェーンを強化したり、ビジネススピードを向上させたりできるという。インフォアドイツのマイケル・シュペートRegional Vice President Development Automotiveは、「カンバン方式のステータスを一望できる『カンバンモニタ』を用意している」と語った。
このほか、取引上のコンプライアンスを確保するためのビジネスルールをテンプレート化して提供。(1)ファイル送受信、アクセスパラメータなどのコミュニケーションルール、(2)EDIデータの項目マッピングなどの変換ルール、(3)バーコードラベルや貨物運送状況などの指定伝票のプリント、(4)内示・確定・納入指示に関するルール、出荷に関するルール、請求に関するルールとなどのビジネスルールに対応する。
インフォアジャパンは、事業を推進するにあたって「JOCビジネス開発本部」を新設し、「Infor Automotive」の提供だけでなく、グローバル展開計画や現地での要求事項の把握など、日本企業の特性に即した支援を行う。日本人が窓口となって、35か国112拠点に展開するインフォアの現地リソースを活用し、ユーザー企業の日本本社と海外拠点の橋渡しとなる存在を目指す。(信澤健太)
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