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PCA、クラウドビジネスを加速、サービスラインアップとパートナー支援体制を大幅に強化
2012/09/14 20:09
PCAは、今年10月3日に、SMB向け業務アプリケーションの最新版「PCA Xシリーズ」のクラウドサービスの提供を開始する予定だ。最新版のリリースを機に、これまで提供してきたクラウドサービスの「PCA for SaaS」の名称を「PCAクラウド」に変更。新たなサービスラインアップとして、「PCA人事管理Xクラウド」を加える。あわせて、顧客企業のニーズに合わせた機能や帳票などをカスタマイズできる「PCAクラウドAPI」を搭載し、「PCAクラウド」ビジネスのアクセルを踏もうとしている。
パートナー企業による新サービスの提供を支援するのが、今年4月1日に発足した新組織、すなわち、ERPからクラウドサービスまでパートナー企業の営業を幅広く支援するDSS(Dream21 System Solution)事業部と、「クラウドAPI」をはじめSIに活用できるソリューションの開発を支援するTSC(テクニカル・サポート・センター)だ。DSS事業部の前身組織から分離独立させたTSCは、パートナー企業の技術支援をはじめ、PCA製品との連携支援、パートナー企業の教育を担う。
パートナー企業は、新たに設けたPSIP(PCA Systems Integration Partner)制度の下、「Dream21」と「Xシリーズ」の販売を担うことになる。従来のPSIPにあたる「Gold」に加えて、「Silver」パートナーを募る方針だ。
パートナーメリットを強調
直近で開催した認定パートナー向けカンファレンスでは、TSCの岡田邦彦課長による「『PCA Dream21』の制度改正対応と追加機能説明」、TSCの黒川明宜センター長による「『PCAクラウドAPI』の概要」、DSS事業部の渋谷伸治事業部長による「PCAが提唱するクラウドインテグレーションとは~『PCAクラウドAPI』によるビジネスモデル」のセッションを開催。「PCAと共創するビジネスモデル」というディスカッションの場も設けた。渋谷事業部長によるセッションでは、2008年5月の「PCA for SaaS」の提供開始以来、今年8月24日までで導入企業は1405社、導入ライセンスは3618CALに上ることが明らかされた。国内47都道府県にユーザーを抱えているという。内訳をみると、導入の理由として最も多く挙がったのが「別拠点とのデータを共有するため」。「新たにサーバーを導入したくなかった」「パッケージより低コスト」「データセンター(DC)にデータを置きたかった」という回答も目立った。
「PCAクラウド」のメリットとして挙がったのが、(1)「PCAクラウドAPI」のよるインテグレーション、(2)エコ災害対策、(3)要員削減、(4)安定性、(5)価格優位性――だ。ユーザー企業には、震度6強程度の地震に耐えうる免震設備や、1契約当たりのサーバー消費電力が28W以下の大幅な節電、ハードウェア/ソフトウェアなどへの初期投資の費用削減といったメリットがある。
渋谷事業部長は、「PCAクラウド」ビジネスを手がけるPSIPパートナーに向けて、「短納期、短期間による中小規模の商談数と回転率を向上する。少ない投資でビジネスチャンスを拡大できる」とアピールした。このほか、ストックビジネスによる収益モデルの構築や法令改正時のメンテナンス負荷の軽減など、複数のメリットを紹介した。連携ソリューションパートナーには、メンテナンス費用の削減や、「クラウドAPI」の利用で連携ソリューションが強化できる点を訴えた。
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