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BCN、「SMB&地方自治体」攻略ITビジネスセミナーを開催
2012/09/13 20:09
セミナーの冒頭、近畿経済産業局地域経済部情報政策課の山口洋課長が、「情報サービス産業の現状と課題 ~全国から見た各地域のITサービス業界動向~」と題して基調講演。管内の情報サービス産業の活性化に向けた取り組みや、中小企業支援策などを紹介した。山口課長は、近畿地区の課題として「近畿のソフトウェアは、40%が他地域から移入し、そのほとんどが関東に集中している」と、IT需給のギャップが起きており、域内で自活できていないと指摘。そのうえで、地産地消化を進めるために、「IT利活用が遅れている中小企業ユーザーの活用を促進する研究会を開催したり、大手製造業が集積する地域ならではの取り組みとして、情報家電の組込みシステム産業の集積を強化したりしている」と、地域産業と連携した情報サービス産業の底上げ策を語った。
セッション1では、「帳票から考えるITシステム基盤の課題と解決」と題してウイングアーク営業本部インダストリー営業推進室の谷口功マネジャーが講演。帳票基盤ソリューション「SVF」などについて、顧客の導入事例などを引きながら説明した。谷口マネジャーは「自治体などの帳票基盤に関連し、国からさまざまな最適化に関する指針が出ている。これに応えるために作り込むケースが多いが、当社のSVFなどを使って最適化すれば、メリットが大きい」と、アピールした。
続いて、日本マイクロソフトのパブリックセクター統括本部テクノロジーソリューションセールス本部ソリューションの樋口竜太スペシャリストが、「Windows 8と仮想デスクトップで実現する端末統合」と題して、VDI(仮想デスクトップインフラストラクチャ)の導入事例や「Windows Server 2012」、Windows 8などの最新状況をデモを交えて説明。樋口スペシャリストは「VDIは、OSの入ったクライアント端末に比べ、導入費用が安いという誤解がある。セキュリティを重視する自治体からは、VDIを導入するための問い合わせが多いが、多くは導入金額を聞いて驚く」と指摘した。従来のクライアント端末を新たに入れた場合と、VDIだけでこの分を賄う場合を比較すると、VDIは数倍の費用がかかるという。そこで、Windows Server 2012に標準搭載されているServer Based Computing(SBC)とVDIをあわせ、低コストで実現できる方法などを示した。
セミナーの最後には、矢野経済研究所の情報通信・金融事業部の野間博美上級アナリストが、「SMB市場のトレンドとITベンダの戦略」と題し、調査データをもとに最近の情報サービス産業の状況を説明した。野間上級アナリストは「中小企業はまず情報担当者がいない。一方で、IT化に成功した中小企業も少なくない」と指摘したうえで、IT化に成功した企業の特徴として、経営者の息子が取締役としてIT化の推進役を務めたケースや、親身になって相談に乗ってくれる地場ITベンダーやITコーディネータの存在を挙げた。(真鍋武)
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外部リンク
ウイングアーク=http://www.wingarc.com/
日本マイクロソフト=http://www.microsoft.com/ja-jp/default.aspx