ニュース

日本オラクル、最大900TBまで拡張できるテープ・ストレージ製品を発売

2012/08/30 10:50

 日本オラクル(遠藤隆雄社長)は、8月30日、ローエンド/ミッドレンジ向けのテープ・ストレージ製品「StorageTek SL150 Modular Tape Library」の国内での販売を開始した。

 企業のアーカイブやデータ保護環境の構築に最適なテープ・ストレージ製品。磁気テープドライブの最新規格であるLTO-5に準拠し、1.5TBの容量をもつ「StorageTek LTO 5 Tape Drive」を30~300個挿入することができ、最大900TBまで拡張できる。

 タッチパネルによって初期設定を簡易化し、ブラウザベースで管理ツールを実行するリモート操作機能も搭載した。テープドライブを拡張するときには、ボックスを追加したり変更したりする必要がなく、USBを介して本体の下部にモジュールを追加するだけで、単一のライブラリ内に拡張できる。これによって設置スペースを約40%、拡張コストを最大75%削減する。

 発表会で、システム事業統括ビジネス推進本部の阿部恵史ストレージ担当ディレクターは、「テープは古いというイメージがあるが、実はそうではない。1GBあたりの価格は年に約2分の1に下がっていく一方で、容量は2年で約2倍になっている。素材も進化して50年保存することができ、市場での需要も減っていない。ビッグデータ時代には、適材適所でテープを使っていかなければ対応できない」とアピールした。 

システム事業統括ビジネス推進本部の阿部恵史ストレージ担当ディレクター

 販売は、パートナーとの協業で取り組む。システム事業統括の飯尾光國バイスプレジデントは、「『StorageTek SL150 Modular Tape Library』は自社製品。これまで他社からOEM供給を受けていたエントリモデルの『SL24/48』、ミッドレンジの『SL500』など、既存製品からの置き換えを図る」と説明した。さらに、相互互換性を検証済みのデータベース・アプライアンス「Oracle Database Appliance」などと組み合わせたかたちでも販売する。

システム事業統括の飯尾光國バイスプレジデント

 税別価格は、30スロット(最大90TB)の最小構成で63万4022円。日本オラクルは、今後1年間で、テープストレージ製品の出荷数を前年から約30%増やすことを目標としている。(真鍋武)
  • 1

関連記事

日本オラクル、朋和産業がDB基盤に「Oracle Database Appliance」を採用

IDC、2010年の国内テープストレージ、売上額は前年比15.5%減

日本オラクルとSCSK、「Oracle Exadata」をライオンが導入、SAPの会計システム向けのDB基盤を刷新

注目の「垂直統合型システム」 両雄の闘い、激化の兆し

AWS、低価格のストレージサービス「Amazon Glacier」、1GBあたり0.01USドル

外部リンク

日本オラクル=http://www.oracle.com/jp/index.html