ニュース
IDC Japan、中国でのクラウドインフラストラクチャの構築ガイドラインを発表
2012/08/20 20:08
クラウドインフラストラクチャの選定に際して、多くの中国企業は、プロジェクトリスクの低減とクラウドの導入期間を短縮するために、既存のインフラストラクチャとの互換性を期待している。
このことからIDC 中国は、中国企業がクラウドインフラストラクチャを導入する際のロードマップとして、「計画(Planning)」、「準備(Preparation)」、「実装(Implementation)」、「深化(Deeping)」、「業務アプリケーションと管理(Applications and management)」の5段階を定義して、順序立てて導入することを提案している。
「計画」では、クラウドの導入によって、ビジネスイノベーションとITサービスの変革を実現するために、クラウド導入計画を経営計画の一部として取り扱う必要がある。また「準備」では、システムの移行性についての検証を行い、技術が事業運用に適しているかをチェックする。
「実装」では、企業に必要な高度なセキュリティと信頼性、拡張性、柔軟性をもった仮想化プラットフォームを構築。「深化」では、仮想化インフラストラクチャ上でリソースの割り当てを自動化すべきだとした。「業務アプリケーションと管理」では、オープンなエコシステムを提供できるパートナーを優先的に採用するよう説いている。
IDC 中国 エンタープライズシステム&ソフトウェアのトーマス・ツォウリ サーチマネージャーは、「ユーザー企業は、ベンダーの経験度と自社ビジネスへの理解度に一層気を配るべきだ。同時に、ベンダーの長期的なロードマップに留意し、包括的なソリューションの提供力とエコシステムの構築能力を見定める必要がある」としている。(真鍋武)
- 1
関連記事
中国の情報サービス市場、2012年1~6月期は前年同期比26.2%増、輸出の伸び鈍化
<賽迪顧問の調査で読み解く日中IT市場の変遷>高度成長続ける中国IT市場
中国クラウドビジネス事情 日系ITベンダーは今、どんな状況にあるのか
IDC Japan、2013年の中国IT市場は1730億ドル、初めて日本を上回る
IDC Japan、2011年の国内IT市場実績と16年までの予測を発表、12年は前年比2.3%増