ニュース
<米マイクロソフト 「WPC 2012」>ケビン・ターナーCOOが基調講演に登場、他社との比較資料を多用して示した競合との違い
2012/07/12 14:38
ターナーCOOは、会場に詰めかけた約1万6000人のパートナーに対して、身振り手振りを交えながら、約1時間熱弁を振るった。最初に「昨年度の好業績はパートナーのおかげ」と感謝の気持ちを伝え、パートナーの力を称えた。その後、資料を大型ディスプレイに映し出しながら、自社の優位性と2013年度の戦略を説明した。とりわけ目を引いたのは、競合他社との比較データだ。
仮想化ソフト「Hyper-V」では、ヴイエムウェアの「VMware ESXi 5.0」「VMware vSphere 5.0 Enterprise Plus」と自社製品の機能比較表を用いて、自社製品の優位性を訴えた。また、調査会社の米IDCの資料を提示して、ヴイエムウェア製品とシェアを比較。成長率にも言及し、x86サーバーの仮想化では、2012年第1四半期までの4年間でマイクロソフトがシェアを26.6ポイント伸ばしたのに対し、米ヴイエムウェアの伸びは15.8ポイントで、自社が勝ることを強調した。
データベース(DB)ソフトでは、「Microsoft SQL Server 2012」のコストパフォーマンスの高さを訴えた。オラクル、IBMの競合製品と比較して、「Microsoft SQL Server 2012」が低価格であることを訴えた。IDCのデータを活用したシェアも示し、「Microsoft SQL Server」がオラクルの2.5倍以上のシェアを獲得してトップに立っていることを伝えた。
オンライン型のCRMサービスでは、「Microsoft Dynamics CRM Online」と、米セールスフォース・ドットコム製品との機能比較表を示し、品質の高さと機能の多さ、価格で勝っていることを強調した。
セキュリティについても、他社との比較資料を使った。セキュリティ調査会社の調査レポート「Secunia Yearly Report 2011」のデータから、2011年に公開された脆弱性個数で、オラクル、アップル、グーグルよりも自社製品の脆弱性数が少ないことを示した。
スマートフォンでは、「Windows Phone」が米国のコンピュータ雑誌『PC Magazine』の読者調査結果で、AT&T、ベライゾン・ワイヤレスの両携帯電話通信事業者でNo.1のスマートフォンであることを示した。検索サービス「Bing」についても、2012年1月時点でグーグルのシェアを上回ったことを強調した。
ターナーCEOはこれらの資料を用いて、顔に汗をにじませながら約1時間、自社の優位性を力説。「私は手ごわい競争相手と戦うのが大好きだ。ライバルを尊敬はしている。だが、恐れない。私たちは常に攻撃的であることで、パートナーとともに勝利を勝ち取りたい」と講演を締めくくり、パートナーの士気を高めた。(木村剛士)
・日本マイクロソフトのパートナー戦略の要、佐藤恭平業務執行役員に聞く「今年のWPC」
・「Windows 8」正式版の発売日は10月末、パートナーイベントで明らかに
・「Microsoft Office 365」の新販売プログラムを発表
・米マイクロソフト、トロントでパートナー向けイベント「WPC 2012」を開催へ、日本からの参加は過去最多
- 1
関連記事
米マイクロソフト、トロントでパートナー向けイベント「WPC 2012」を開催へ、日本からの参加は過去最多
<米マイクロソフト 「WPC 2012」>「Windows 8」正式版の発売日は10月末、パートナーイベントで明らかに
<米マイクロソフト 「WPC 2012」>「Microsoft Office 365」の新販売プログラムを発表
<米マイクロソフト 「WPC 2012」>日本マイクロソフトのパートナー戦略の要、佐藤恭平業務執行役員に聞く「今年のWPC」
<米マイクロソフト 「WPC 2012」>「Microsoft Country Partner of the Year」に大塚商会を選出